今回の日本語表現は『提供する』です。
「提供する」と言いたい場合に思い当たる単語はおそらくprovideやgiveではないでしょうか。ほとんどの場合、provideやgiveで伝わりますが、実は場面や状況によってより適切な表現があります。今回は、「提供する」にあたるいくつかの表現のニュアンスの違いをご紹介します。
(1)「弊社は、様々な分野において最高品質の翻訳サービスを提供致します。」
Our company delivers the highest quality translation services for many different fields.
● deliver = (サービスを)提供する
deliverと聞くと、「品物を届ける」という意味が思い当たるかと思いますが、「サービスを提供する」という意味でも使うことができます。deliveryはdeliverの名詞形で、「納期」は英語でdelivery timeです。
(2) 「A社は、災害地域に自社製品を無償で提供した。」
Company A supplied their products to the disaster area free of charge.
● supply = (不足分を)提供する、供給する
supplyと聞くと、supply and demand (需要と供給)という言葉を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。supplyは、何かが不足しているところ(=需要)へ補うべくして提供する(=供給)というニュアンスがあります。
(3) 「会社は従業員が安定して働けるように様々な福利厚生を提供します。」
Companies offer a range of employee perks so that their employees can work securely.
● offer = 提供する、差し出す
要求されたことに対して何かを提供するprovideに対して、offerには、「いかがですか?」とこちらから差し出すというニュアンスがあります。そのため、合格通知や内定通知、提案など、受け入れることも拒否することもできるものを提供する場合にはofferを使います。
(4) 「そのレストランは、本場のイタリア料理を提供しています。」
The restaurant serves authentic Italian dishes.
● serve = 食事を提供する
食事を提供する場合はserveを使います。ちなみに「おかわり」は英語でanother servingと言います。
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