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ビジネス英語で気を付けたい「a/an」と「the」の使い分け

2025.02.17

update 2025.02.17

ビジネス英語において「a/an」と「the」の正しい使い分けは非常に重要です。冠詞の使い方を誤ると、提案書や報告書、メールの印象がプロフェッショナルではなくなり、意図が正確に伝わらないことがあります。

例えば:
I sent a proposal(「1つの提案書」を送った)
I sent the proposal(「その提案書」を送った、つまり以前話していた提案書)

こうしたニュアンスの違いが、ビジネスの場面では大きな意味を持ちます。この記事では、ビジネスシーンでの実践的な例文を用いて「a/an」と「the」の違いを詳しく解説します。

1. 「a/an」と「the」の基本ルール

① a/an」:新しい情報の紹介する場合

「a/an」は、聞き手や読み手にとって新しい、不特定の情報を導入する場合に使います。
例:
• We need a marketing plan for the next quarter.
次の四半期のマーケティング計画が必要です。
• She is a skilled designer.
彼女は優れたデザイナーです。

② 「the」:特定の情報を指す場合

「the」は、話し手と聞き手の間で「どれか」が明確な場合に使います。
例:
• Please review the report I sent yesterday.
昨日送った報告書を確認してください。
The project was completed ahead of schedule.
そのプロジェクトは予定より早く完了しました。

2. 「a/an」と「the」の使い分けを理解する3つのポイント

① 文脈での特定性

同じ文章の中でも、1度目は「a/an」、2度目は「the」を使うのが一般的です。
例:
• Our company received a proposal from a client.
当社は顧客から提案を受け取りました。
The proposal includes key strategic insights.
その提案には重要な戦略的知見が含まれています。
⇒1回目では不特定の提案が言及され、2回目ではその提案が特定されたため「the」に変わります。

② 固有名詞や唯一の存在には「the」

「地球」や「太陽」など、1つしか存在しないものには必ず「the」を使います。
例:
The global market is becoming more competitive.
グローバル市場はますます競争が激しくなっています。

③ 習慣的な表現

特定や不特定とは関係なく、習慣的に冠詞が決まる場合もあります。これらは文法的なルールというよりも英語の慣用的な使い方に基づいています。ここでは、ビジネスの場面で役立つ表現をいくつかご紹介します。

  1. 「a/an」を使った慣用表現
    • make a decision(決定を下す)
    • have a discussion(議論する)
    • raise a question(質問を提起する)
    a step forward(前進、一歩進む)
    a great opportunity(素晴らしい機会)
    • make a profit(利益を上げる)
  2. 「The」を使った慣用表現
    • take the lead(リーダーシップを取る、先頭に立つ)
    • meet the deadline(締め切りを守る)
    • take the initiative(主導権を握る)

3. よくある間違い

間違い例1: 数えられない名詞に「a」を使う

数えられない名詞に「a」は使えません。特定する場合は「the」を使用します。
• 誤: We need a information about the new policy.
• 正: We need information about the new policy.
(新しい方針についての情報が必要です。)

間違い例2:「a」と「an」の使い分けミス

「a」は子音で始まる単語、「an」は母音で始まる単語に使います。
• 誤: : I sent a email to the client yesterday.
• 正: : I sent an email to the client yesterday. (昨日、クライアントにメールを送りました。)
※つづり自体は母音(a, e, i, o, u)で始まるものの、頭文字の発音が子音になる単語の場合、「a」を使用します。(例:a university、a European country、a useful tool)反対に、つづりは子音で始まるものの、頭文字の発音が母音になる場合は、「an」を使用します。(例:an hour、an honest person)

間違い例3: 固有名詞の前に冠詞を付ける

一般的には、固有名詞の前に「a」や「the」を付けません。ただし例外もあります。
• 誤: The Microsoft is a leading tech company.
• 正: Microsoft is a leading tech company. (マイクロソフトは先端技術企業の1つです。)

まとめ

冠詞「a/an」と「the」の使い分けは、正確な意味を伝えるための重要な要素です。間違えた使い方をすると、顧客や同僚に誤解を与える可能性があります。しかし、基本ルールを理解し、ビジネスシーンでよく使われる表現を身につければ、自信を持って英語を使いこなせるようになります。

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