○月○日、海外営業部のHさんは、海外クライアントとの定例ミーティングに参加していました。その場で、Hさんは新しいプロジェクトについての資料の情報が明らかに不十分であると感じたため、その点をクライアントに指摘しました。
しかし、その際に通訳者AはNG英語を聞いてしまったのです・・・。
◆NG文◆
It’s obvious, isn’t it?
それは明らかですよね?
“It’s obvious, isn’t it?”は、話し手にとっては「あなたもそう思いますよね?」と事実を確認するニュアンスのつもりでも、相手にとっては「どうしてそんな(明白な)ことが分からないの?」といった攻撃的なトーンに聞こえてしまいます。この表現は相手への配慮に欠けると捉えられてしまう可能性があり、特にビジネスシーンでは注意が必要です。
◆オススメ英語◆
I think it’s clear that the materials lack sufficient information.
資料が十分な情報を欠いているのは明らかだと思います。
≪ポイント解説≫
“It’s obvious, isn’t it?”という表現は、相手に強いプレッシャーを与えてしまう可能性があります。意図せぬ直接的な表現で相手に誤解を与えることがないよう、相手の立場や理解度に配慮したトーンで確認することが大切です。他にも以下のように言い換えることができます。
- Based on the materials, I believe it’s quite clear that they lack sufficient information.(資料によると、十分な情報を欠いているのは非常に明らかだと考えます。)
I believe を加えることで、あくまでも個人の意見であることを強調しつつやんわりと指摘をすることができます。 - Would you agree that the materials do not provide sufficient details?(資料に十分な詳細が含まれていないことに同意していただけますか?)
Would you agree…? を使って相手の理解が同じであるかを丁寧に確認している表現です。 - It appears clear to me that the materials may not include enough information for a thorough analysis.(資料が十分な情報を含んでいないため、徹底した分析ができないのは明らかだと思います。)
appear(~のように見える)は、あくまでも外見上はそう見えるけれど、実際は違うかもしれないというニュアンスが含まれるので婉曲に伝えることができます。また、情報が不十分なために困る理由を同時に伝えることで、相手への建設的なアドバイスにつながります。
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