「日本ではなく海外の大学に進学したい」
「海外留学を通してキャリアチェンジをしたい」
「留学して将来仕事に活かせるレベルの英語力を得たい」
様々な理由がありますが、海外留学を通して得られるものがその後の人生に与える影響は大きいですよね。たくさんの時間と費用をかけて臨む留学、得られる成果はなるべく大きくしたいところです。
そのように考えたとき、留学の準備期間だけでなく留学中にも重要になってくるのが英語力を伸ばすための勉強です。とはいえ、具体的にどんなことをしたいか分からないという方も多くいらっしゃるかと思います。
そこで本記事では、オーストラリアの大学院を卒業した筆者が自身の体験談も交えながら、留学前の準備から留学中にかけて取り組んできた勉強や意識したポイントなどを解説していきます。
目次
1. 【留学前】留学前の勉強に取り組む際に決めておきたい3つのこと
留学前の勉強は、留学先となる学校に入学するために必要な英語力を身に付けることが目標となります。
その際に、決めておきたい3つのポイントについて解説していきます。
1.1 目標とするスコアを決める
まず、一つ目に考えることは、目標とするスコアです。
アメリカの場合はTOEFL、イギリス・オーストラリアの場合はIELTSといったように公的な試験のスコアで英語力を判断します。
そのため、まずは自分が留学を検討している学校でどの試験を採用しているか確認します。
どの試験を受ける必要があるか分かったところで、目標とするスコアを具体的に考えていきますが、以下の二つの観点から考えていきます。
①希望するコースや学科で求められている要件
留学を希望する学校がTOEFLを採用していたとしても、入学時に求められるスコアは一律ではなく、コースや学科で異なります。
例えば、アメリカの大学院に進学する場合、工学系のプログラムではTOEFLのスコアが最低でも80点を求められることが一般的です。しかし、より競争の激しいプログラムや名門校では100点以上が必要な場合もあります。一方、ビジネス系のコースでは、同じ大学でもTOEFLのスコアが90点以上であれば十分とされるケースもあります。このように、学部やコースごとに求められるスコアの幅が大きいことが多いので、志望校の要件を正確に確認することが重要です。
また、日本の場合、大学は4年、大学院は2年というのが一般的ですが、海外の大学の場合は、同じ学科でも卒業までの期間が異なったり、コースが異なったりと、日本と比べてかなり細分化されており、それによって求められるスコアが変わってくることもあります。
さらに、例えば、同じInternational relationsという名前の学部でも大学Aと大学Bで求められるスコアが異なることもあります。
そのため、目標となる試験のスコアは、どの学校のどのコースに申請するかで大きく異なってくるのでしっかりとリサーチしておきましょう。
②自分の英語力をどこまで伸ばせるのか
二つ目の観点は、現実的にどこまで伸ばせるかという点です。
現在の自分のスコアから、進学したい学科で求められているスコアにどれくらいの期間が必要なのかといった点を考える必要があります。
例えば、IELTS 4.5から7.0に伸ばす場合、毎日英語学習に集中したとしても1年程度はかかります。
もし自分が進学したいと思うコースで求められている英語のスコアがあまりにも高すぎて到達できる気がしない、あるいはかなりの時間がかかりそうとなってしまっても、留学を諦める必要はありません。
海外の大学には条件付き入学という制度があります。これは、英語のスコアが要件に満たない場合、大学附属の語学学校などに一定期間通って、要件と同等レベルの英語力を身に付けることを条件として入学が許可される制度です。
追加で語学学校に通う必要があるので費用が多くかかることは避けられませんが、志望する大学にいける可能性が高まる便利な制度です。(筆者も条件付き入学で大学院に進学しました。)
1.2 留学の時期を決める
二つ目に考えておきたいことは、いつ留学にいくかということです。
筆者の経験上、例えば「2025年3月には必ず留学に行く」というように留学に行く時期を明確に決めた方がいいです。
この理由の一つは、時期を決めずにとりあえず英語力を上げようと勉強しようとしても、目標が定めづらく、学習期間が長期化するとモチベーションが下がる可能性が高くなるというところにあります。
筆者の場合、日本でIELTS 6.5を必ず取るということを目標に勉強に励んでいましたが、なかなか取れず半年ほど経ってしまった時に、本当に目標のスコアが取れるのか、目標のスコアを取るまで何をすればよいのか、どれくらいの時間が必要なのかといった点が分からなくなり、自分が実際に海外に行って留学しているイメージが持てなくなってしまっていました。
そこで、目標のスコアにこだわりすぎず「2016年の8月までに取れた最も高いスコアで条件付き入学で留学しよう」と決めたところ、入学時期までにやるべきことや準備が具体的になり、実際に留学の一歩を踏み出すことができました。余談ですが、日本にいるときはなるべく費用を抑えたいという理由から条件付き入学は使いたくないという気持ちでしたが、実際に大学院に入る前に数か月語学学校に行くことで、現地に慣れたり、他の国から来た友達を作る時間が作れて、結果的にかなり良かったと思いました。
また、実際に海外にいる期間は少なく見積もって数か月くらいだとしても、準備期間や帰国後の就活や転職活動などを含めると、留学は数年規模かかる、人生の一大プロジェクトです。
留学を目指している最中、自分だけでなく、仕事の状況や家族に変化が起きることもあり、留学を断念せざるを得ない状況になりうるかもしれません。そのため、ある程度本格的に留学を検討する段階となった場合は、なるべく早い段階で具体的に時期を決めてしまうのがおすすめです。
1.3 自己学習とスクールを上手く使い分ける
三つ目に考えておきたいのは、自己学習とスクールを使い分けるということです。
英語力を伸ばすためには英語学習の時間を作って自己学習していくことは必須で、スクールに通うだけの勉強はNGです。ただ、費用を安く済ませようと、自己学習だけになってしまっても、なかなか英語力が伸びなかったり、目標のスコアに到達するために時間がかかってしまったりと結果的に費用と時間がかかってしまうこともあるので、自己学習をメインにする部分とスクールでスキルアップする部分を上手く切り分けることで効率よく英語力を伸ばしていくことができます。
具体的にはリーディングやリスニングといった解答があるインプット系の学習は自己学習、ライティングやスピーキングといった自分では良し悪しを判断できないアウトプット系の学習はスクールと切り分けるのがよいです。
また、スクールに通うと単に勉強の効率があがるだけではなく、留学カウンセラーやクラスメイト、先生との交流があるので勉強のモチベーションを維持しやすく、留学や現地に関する情報交換もできるというメリットがあるので、費用はかかりますが、学習の一部にスクールを取り入れることはおすすめです。
2. 【留学前】オファー獲得までは試験対策に全力投球
留学を目指す上で、試験対策は避けて通れない道です。志望校からのオファーを獲得するまでは、試験対策に全力投球しましょう。ここでは、リーディング、リスニング、ライティング、スピーキングの4つのスキルを効率的に向上させる方法を紹介します。
2.1【リーディング】早く正確に情報を整理する
リーディングは時間との勝負になりますので、早く正確に情報を読み取る必要があります。短時間で素早く問題を解けるようになるための勉強法をご紹介します。
ボキャブラリー強化
文中に分からない単語があると、読解スピードが落ちたり、正しく文章を理解できなくなってしまうので、語彙力はなるべく高めておきたいところです。
リーディングにおける単語対策は、読んで理解できればいいので
・ひたすらノートに書いて覚える
・単語と意味を読み上げて録音し耳で覚える
・フラッシュカードを使って覚える
など、自分にとってやりやすい覚え方で問題ありません。
なかなかスコアがあがらないという人は単語力不足が原因ということもありますので、地味ではありますがコツコツ継続していきましょう。
英語を英語の語順のまま理解する
日本語と英語では語順が異なるため、日本の学校では「返り読み」という方法で英語を学びます。返り読みとは、英文を最後まで読んでから、意味を理解するために途中の箇所に戻って読む方法です。しかし、この方法だと一度読んだ部分に戻る必要があり、読解に時間がかかってしまいます。英語を英語の語順のまま理解できるようになると、文章をスムーズに読み進められ、読解のスピードを大幅に向上させることができます。
たとえば、次の文章を見てみましょう。
After reviewing the data, the researchers concluded that the results, which had been surprising to many, were statistically significant.
この文章を返り読みして、「which had been surprising to many(多くの人にとって驚くべき結果だった)」という部分を読んだ後で「the results(結果)」に戻ってしまうと、文章の流れが途切れてしまいます。英語の語順のまま理解することで、読みやすさとスピードを保つことができます。
一方、英語の語順のまま読むと、
「研究者たちが結論付けた結果は、多くの人たちにとって驚くべきものであったが、統計的に重要な意味を持った。」
というように、文章の流れを途切れさせずに一度で読むことができます。
厳密には元の英文には「驚くべきものであったが」という逆接は含まれていませんが、リーディングでは正確に理解することが重要であり、必ずしもきれいな日本語訳を作る必要はありません。このように「きれいな日本語ではなく正しく理解する」ことを意識することがポイントです。
2.2 【リスニング】ディクテーションで聞き取りの精度を高める
リスニング力を向上させるために効果的な方法の一つが「ディクテーション」です。
ディクテーションとは、音声を聞きながら、聞こえた内容を一字一句書き取るトレーニングです。細かな音や単語の聞き逃しを防ぐことができ、リスニングの精度が大幅に向上します。
具体的な練習方法は以下の通りです。
短い音声を選ぶ: 初めは1~2分程度の短い音声を使いましょう。
繰り返し聞く: まずは音声全体を聞き、その後、部分ごとに細かく聞き取りながら書き出します。
自分の書き取った内容を確認する: スクリプトと照らし合わせて、どの部分で聞き逃しや間違いがあったのかを確認しましょう。
最初は難しく感じるかもしれませんが、続けることで音に対する敏感さが高まり、自然と聞き取るスピードや精度が向上します。また、ディクテーションを行うことで、発音やリズム、イントネーションに対する理解も深まります。
ディクテーションの詳しいやり方はこちら
2.3 【ライティング】書き方の型と定番フレーズを身に付ける
ライティング力を向上させるためには、まず文章の構成パターンを覚えることが重要です。
例えば、IELTSのTask 1では、グラフや図表、プロセス、地図などの視覚情報を説明しますが、次のような構成で回答を作成します。
イントロダクション:何についてのグラフかを簡潔に述べる
オーバービュー:全体的な傾向や特徴をまとめる
ディテール:具体的なデータや情報を説明する
まずはこの型をしっかり押さえることが大切です。
次に、具体的なフレーズを身につけますが、この際に意識すべきことは、「同じ意味のフレーズはひとつだけ覚える」ということです。
例えば、次のイントロダクションの文を見てみましょう。
The graph illustrates the changes in the population of four countries over a period of 50 years.
この文章の「~を示しています」にあたる単語は”illustrate”以外にも”demonstrate”や”show”などがありますが、すべてを覚える必要はありません。ひとつだけ確実に覚えて使えるようになれば十分です。試験では、構成に沿って必要な内容が書けていれば良いため、バリエーションを増やすよりも正確に使えるフレーズをひとつ覚えることがポイントです。
2.4 【スピーキング】対策講座を受けることがおすすめ
スピーキングの試験では、独学で練習することも可能ですが、留学エージェントで開講している対策講座など、プロの指導を受ける方が効率的に対策ができます。
筆者の場合はオーストラリア留学なのでIELTS対策でしたが、講座のネイティブ講師の方は実際にIELTSのスピーキング試験を担当するなど、IELTSにかなり精通していたため、独学で練習するより圧倒的に効率よく勉強できました。
3. 【留学前】留学先が決まったら出発前にやっておくべきこと2つ
留学先が決まると、試験を受ける必要もないし、出発するまでは英語の勉強はいいや、と思ってしまうかもしれませんが、出発前だからこそやっておきたいことが2つあります。
以下で具体的に解説していきます。
3.1 単語と文法の復習を済ませておく
一つ目は、単語と文法をしっかりと復習しておきましょう。
留学に行くと、学校や日常生活のあらゆる場面でリスニング、リーディング、ライティング、スピーキングの4技能をフル活用するようになります。
単語や文法力が不足していると、相手のいうことが理解できない、自分の考えを表現できないなど、様々なところでコミュニケーションが制限されてしまい、留学で得られる成果が少なくなってしまうので、留学前に出来る限り高めておくことをおすすめします。
また、いざ留学が始まると、講義を聞く、論文を読む、エッセーを書くなど授業で求められることが多く非常に忙しくなり、単語帳や参考書を開いてコツコツと勉強する時間はありません。先述した通り、単語や文法力が不足していることで、授業についていくのにとても苦労しますので、留学前に仕上げておきましょう。
3.2 使い勝手のいい参考書を準備しておく
二つ目は、自分にとって使い勝手のいい参考書や辞書を準備しておくことです。
留学中の勉強で分からないことがあった際に、分かりやすい参考書や辞書が手元にあるととても安心できます。
海外にはそもそも日本人向けの書籍を見つけることが難しく、また価格も日本で購入するより高いため、自分にとってこれはという参考書はぜひ持っていきましょう。
もちろんオンラインのリソースや電子書籍を利用してもかまいませんが、パソコンで論文を読んだり書いたりしながらとなると、紙の書籍が便利な場合もあります。
4. 【留学中】留学中に英語が必要になる5つの場面と対策
留学に行くと四六時中英語を聞いたり話したり・・・と英語漬けな日々となりますが、場面によって求められるスキルが変わってきます。
本記事では留学中に英語が必要になる場面を5つに分けて、どんなスキルが求められるか、どのように鍛えればよいか解説します。
4.1 授業を受ける
日本の大学では、教授が一方的に話す「講義」が中心ですが、海外の大学や大学院では、教授から発言を求められたり、学生同士でディスカッションをする機会が多くなります。したがって、リスニング力に加えて、積極的に意見を発信するスピーキング力も必要です。
十分に準備してから授業に臨む
海外の授業では、事前にしっかりと準備することが必須です。日本の大学でも、初めて聞く内容をその場で理解し、議論に参加するのは難しいですが、海外ではさらにその難易度が上がります。授業前に内容をある程度把握しておくことで、リスニング力に不安があっても授業についていきやすくなります。
準備では、分からない単語を調べるだけでなく、授業内容に関連する情報をリサーチし、自分の意見をまとめておくといったことを行います。授業中の理解が深まり、ディスカッションにも積極的に参加しやすくなります。
もちろん、準備していない内容が授業で扱われることもありますが、それでも準備が無駄になることはありません。次第に効率的な準備の仕方も身についてきます。しっかりと準備を行うことで、授業で得られる学びの質が何倍にも増します。必ず可能な限りの準備をして授業に臨むようにしましょう。
講義を録音する
海外の大学は留学生だけでなくローカルの学生も進学しているため、授業はものすごい速さで進んでいきます。筆者も授業が進むにつれ何について話しているのかさっぱり分からないと感じるときがよくありました。そこで、授業を録音することは大変有効な対策となります。
授業を録音しておけば、後から何度でも聞き返して理解を深めることができます。特にディスカッションの内容や、教授が強調していたポイントを確認し、わからなかった部分を復習する際に非常に役立ちます。また、録音した内容をもとに、自分のノートを補足したり、必要な情報をまとめたりすることができます。
また、心理的な安心感も得られます。毎回授業の内容が分からず終わってしまうと落ち込んでしまいますが、録音していることで「多少聞き逃してもいいや」というような余裕が生まれ、のびのびと授業に参加することができます。
ただし、録音に頼りすぎないことも大切です。授業中には、できるだけ理解しようと集中し、重要なポイントはメモを取るよう心がけましょう。録音はあくまで補助として活用し、授業中の集中力を高めることが重要です。
4.2 レポート・エッセーを書く
海外の大学での課題や試験は、レポートやエッセーの提出が大半です。海外の大学はとにかく卒業するのが大変と言われており、実際筆者が進学した大学でも、中間や期末が近づいてくると図書館の席が争奪戦になり、ローカルの学生で数週間毎日図書館に通いつめるような状況でした。
アカデミックライティングを学ぶ
レポートやエッセーにはアカデミックライティングと呼ばれる書き方があります。アカデミックライティングは、単に文章を書くことだけではなく、論理的で明確な構成、適切な引用や参考文献の使い方、そして説得力のある論証を求められます。
まず、レポートやエッセーを書く際には、はっきりとしたテーマや論点を設定することが重要です。漠然とした主張ではなく、明確な結論に向かって論理を積み上げていく形で文章を展開します。そのために、導入部分でテーマを提示し、各段落で一貫した論理を展開していくような構成でレポートやエッセーを書いていきます。適切な構成になっていない場合、かなり低い評価を受けることがあります。
また、レポートやエッセーでは、他者の研究やデータや信頼性のある文献を主張の根拠として用いる必要があります。引用がないレポートやエッセーは根拠のない主張として評価されません。
海外で特に気を付けておきたいのは、plagiarism(盗用)です。引用をせずに他の論文からのコピペは一発アウトです。(課題を提出するシステムに盗用チェックの機能が組み込みまれているので確実に分かります。)また、MLA、APAなど引用の仕方に誤りがあった場合も盗作とみなされることがありますので注意が必要です。理解しておく必要があります。誤った引用は、盗用とみなされる可能性があるため注意が必要です。
4.3 プレゼンテーションをする
海外の大学では、多くの授業でプレゼンテーションを行う機会が頻繁にあります。プレゼンテーションは、単に調査結果や意見を述べるだけではなく、相手に分かりやすく、論理的に説明するスキルが求められます。また、英語力だけでなく、視覚的な資料を効果的に使う力や、質疑応答の際に瞬時に対応する能力も重要です。
プレゼンテーションの型を抑える
プレゼンテーションには一般的な構成があり、それを押さえることでより効果的な発表が可能になります。基本的な型は、導入、本題、まとめの3つです。
- 導入では、テーマを明確にし、興味を引くようなフレーズや質問を用いて聴衆を引き込みます。
- 本題では、論点を順序立てて説明し、具体例やデータを用いて支持します。
- まとめでは、主要なポイントを再確認し、聴衆に印象づけるメッセージを伝えます。
プレゼンテーションにはさまざまな手法がありますが、大学でのプレゼンテーションではまずこの基本の型を使いましょう。プレゼンテーションが論理的で分かりやすくなり、聴衆も内容を把握しやすくなります。
定番のフレーズを覚える
プレゼンテーションで使うフレーズは、定番を覚えてしまえばあまり怖くありません。
例えば、以下のようなフレーズがよく使われます。
- 導入: “Today, I would like to talk about…” / “The purpose of my presentation is…”
- 本題の切り替え: “Let’s move on to…” / “Now, I’d like to focus on…”
- まとめ: “In conclusion…” / “To summarize…”
入念に準備する
慣れていないと英語でのプレゼンテーションは緊張するかもしれませんが、実はプレゼンテーションは英語力に関わらずどんなひとでも成功させることができます。それは、プレゼンテーションの前にしっかりと準備ができるからです。
最初のうちはスクリプトを丸暗記してしまってもいいので、しっかりと準備しておきましょう。内容の構成や話すスクリプトをしっかりと組み立て、練習を繰り返すことで自信を持って本番に臨めます。
Q&Aの準備
プレゼンテーションで一番難しいのは、プレゼン本番ではなく実はQ&Aの時間です。というのも、Q&Aではどんな質問が飛んでくるか予想できないので、質問を正しく理解するリスニング力と分かりやすく説明するスピーキング力が求められます。
質問に対応できるよう、事前に予想される質問を考え、それに対する回答を用意しておくと、落ち着いて対応できるようになります。また、分からない質問が来た場合でも、”That’s a good question. Let me think about it”といったフレーズを用意しておくことで、時間を稼ぎながら冷静に答えを導き出すことができます。
4.4 雑談をする
留学中は、授業や課題だけでなく、日常的なコミュニケーション、特に雑談も非常に重要です。
雑談は友人を作る上でも、現地文化を学ぶ上でも欠かせませんし、リスニング力やスピーキング力を自然に高める良い機会です。カジュアルな会話の中で、相手の話にうまく反応したり、自分の意見を気軽に伝えることができると、留学生活がより充実したものになります。
話題を持っておく
雑談が弾まないのは、英語力ではなく何について話しているか分からない、つまり話題についていけないことが原因となることが多くあります。
とはいえ、急に話を引き出しを増やすことはできないので、まずは自分が好きなことやずっと続けていることを英語で説明できるようにしておきましょう。
海外ドラマや洋楽はもちろん、ずっと続けている趣味やスポーツ、ゲームなど、なんでもかまいません。あるいは、日本の観光名所や食事、文化などを英語で説明できるようにしておく形でもかまいません。
海外に行っても、自分と同じ趣味を持っている人や日本に興味を持つ人が必ずいますので、自分の好きなことや日本のことを軸に、コミュニティを広げていきましょう。
カジュアルなフレーズを覚える
授業やレポートとは異なり、雑談ではカジュアルな表現が多く使われます。日常会話でよく使われるスラングや略語、言い回しを覚えることで、より自然な会話ができるようになります。例えば、「What’s up?」という挨拶に対して、適切な反応ができるようになると会話がスムーズに進みます。日常の雑談を通じて、スピーキングの幅を広げ、現地の友人との距離を縮めることができます。
4.5 日常生活を送る
留学生活では、授業や課題だけでなく、買い物や公共交通機関の利用、医療機関の受診など、日常生活のあらゆる場面で英語が必要です。特に初めての土地では、不安や戸惑いが多くなることもありますが、日常会話に慣れてくると、そうした不安も次第に軽減され、生活が楽になります。
【対策】困った時の対処法を知っておく
異国の地で生活していると、言葉の壁に直面することがあります。そうした時に、臆せずに相手に助けを求めることも大切です。「I’m sorry, could you say that again?」や「Could you speak a little more slowly, please?」といったフレーズを活用し、理解できない場合でも相手に配慮をお願いすることで、より安心して生活することができます。
【対策】ローカルの友人を作る
クラスメイトなど、ローカルの友人を作れるととても心強く、留学が充実します。
地元の人ならではのレストランに連れて行ってくれたり、おすすめの観光スポットに一緒に出かけてくれることもあります。
日本ではあまりないですが、海外ではそれぞれの祝日に意味があり、特別なことをする時もあります。ローカルの友人がいると、パーティなどに招いてくれたりとその国ならではの行事に参加する機会が増えます。
また、英語が多少拙くてもきちんと聞いてくれるので、語学力の向上にもとても効果的です。
ネイティブならではのフレーズや表現を耳にし、自分でも取り入れてみることで、自然な会話力を養うことができます。さらに、困ったときに頼りにできる存在がいることで、安心感も得られます。
まとめ
本記事では留学前から留学中にかけて、意識しておくべきことや勉強法について解説してきました。
留学しての語学力の向上は時間がかかるものですが、苦労して取り組んだ分、今後の人生に大きく影響するようなかけがえのない経験とスキルにつながります。
本記事が留学を検討されていらっしゃる方の参考になりましたら幸いです。
Writer
One Month Program
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