「1か月後に、急に海外出張が決まったんです、英語なんて普段の仕事でほとんど使わないのに…」。
One Month Programで英語トレーナーとして、お客様とカウンセリングをしていると、このようなお悩みは全く珍しくありません。ビジネスのグローバル化が進む現代において、急に海外へ数週間~数か月、出張を命じられるケースは増えてきているようです。
急な海外出張が決まった方が口をそろえておっしゃるのが、「とにかくなんとか現地で業務をこなせるようになりたい」「出張中に必要な英語だけ今すぐに身につけたい」といったお悩みです。ビジネスパーソンはそもそも英語学習に割ける時間も少なく、また何から手を付けたらよいかわからないですよね。本記事では「急に海外出張が決まった英語ができないビジネスパーソン」向けに、最短ルートで必要な英語を身につけるためのTipsをお伝えします。
目次
1. 英語が話せないのに急な海外出張が決まったら?取るべき戦略は「ピンポイント学習」
「急で申し訳ないんだけど、来月2週間、アメリカに出張に行ってもらえる?」
普段の業務でほとんど英語を使わない方がこのように伝えられたら、とても焦りますよね。
仕事を遂行するために必要な英語力を身につけなければならないと多くの方が不安になるかと思いますが、日々カウンセラーとして海外出張が決まった方のお話を聞いていると、とにかくなにかやらないといけないという漠然とした焦りを感じている方が多くいらっしゃいます。
「英語ができない」、そう感じるビジネスパーソンが短期集中で英語力を上げるために必要なのは、自分の英語の弱点や、業務で必要な英語に特化した「ピンポイント学習」です。
この「ピンポイント学習」を実施する上で気を付けておきたいことを、①自己学習メインの場合、②英語学習系サービスを利用する場合に分けて解説していきます。
1.1 自己学習メインで英語の弱点を徹底強化する
自己学習メインで、海外出張に必要な英語力を身につけるには、自分の英語の弱点に合わせ、それを克服するトレーニングに集中的に取り組むのが一番です。しかし、単に「リスニング力がない」「英語が話せない」といった曖昧な弱点の認識では意味がありません。自分の現状を把握し、英語が「できない」と感じる瞬間がどんな時かを明確にする必要があります。例えば、One Month Program受講生の方から多く寄せられる英語の課題感を細分化すると、下記のようなものがあります。
①とにかく語彙力が足りない
このタイプの方は、まず一言目に「英語が全く話せないんです」とおっしゃいます。英語の文を作るのにとても苦労する、相手の言われたことに対してなんと反応したらよいかまったくわからないというのがこのタイプです。その原因はずばり、「語彙力が足りないこと」にあります。もちろん文法的に正しい英語が話せることがベストではありますが、実際のスピーキングでは、単語さえわかれば相手になんとか自分の言いたいことを伝えたり、相手の言いたいことをかろうじて理解することが可能です。「What do you think?」と意見を求められて、固まってしまうのは、言いたいことを英語にするだけの語彙量が足りないことが原因です。
②言いたいことがぱっと出てこない
スピーキングにおいてもう一つ、受講者の方が悩まれる点が、スピーキングの「瞬発力」です。①のタイプとは異なり、この悩みを持つ方の多くはすでに業務で英語を使っていたり、日常会話やある程度馴染みのある話題ならついていける英語力を持っている方々が多いです。この瞬発力を磨くためには、単に語彙を増やすだけではなく、ネイティブスピーカーの英語のスピードにまずは慣れる必要があります。とにかく英語話して口を慣らし、理解スピードと発話スピードを磨くトレーニングが必要になります。
③ネイティブスピーカーの会話についていけない
①、②のようなスピーキングの苦労に対して、ビジネスシーンでのリスニング力に課題感を感じていらっしゃる方も多いです。ビジネスシーンで英語が必要な方の多くが「TOEICなどの教材なら聞き取れるのに、実際の会議は聴き取るのが大変」、「複数人の会議になるとついていけない」など、実践に即した英語のリスニングに苦労されています。このタイプの方々の弱点はまさに、「いろんな状況、いろんなスピーカーの英語」に慣れていないことです。リスニング教材などのきれいな音声だけでなく、実際の業務シーンで発生しうる英語のリスニング環境に近い環境での、英語の聞き取りに特化して学習する必要があります。
④ビジネス英語がわからない
スピーキング、リスニングの区別なく、海外出張に必要な英語を身につける必要がある方から一番頂くお悩みが、「ビジネスシーンに適した英語を話せている自信がない」という課題感です。この悩みは英語中上級者の方に多く、今現在の仕事は何とかなっているものの、出張先での交渉や、カンファレンス登壇などで、そこに適した英語表現を使える自信がないというようなお悩みです。このタイプの方々はある程度の英語力をすでに備えている方が多いため、これを克服するためには、自分が話す英語を一回自分で書き出してみる、もしくは誰かに確認してもらうなどして、今の自分に足りない「ビジネスシーンの語彙力」を磨く必要があります。
1.2 特定の目的に特化した英語学習系サービスを利用する
ここまでは自己学習の際に「ピンポイントで学習する」ために必要な弱点分析と、その克服方法の方針について簡単にお伝えしてきましたが、そもそも、自分一人で英語力を磨くのが不安な方は、英語学習系のサービスを利用するのも一つの手です。自分に合った学習サービスを選ぶ際に必要になってくるのは、今度は英語の弱点ではなく、「自分の業務に必要な英語」が何かということ。ここが、英語学習系サービスを利用してピンポイント学習をしていくためのカギとなります。
①海外出張経験がない・そもそも基礎からビジネス英語を学ぶ必要がある
今回が初めての海外出張な方、もしくはビジネス英語自体にあまりなじみがない方は、難易度の高いプログラムに挑戦するのではなく、基礎的な語彙や文法、フレーズを学べるビジネス英語サービスを選ぶことが効果的です。初級者向けに開講しているコースを選ぶことで、無駄なく、最低限の英語でやり取りする力を得ることができます。
②英語はなんとか話せるものの、いまいち相手に伝わらない
「なんか相手にうまく伝わらない」、そんな課題感を抱えている方は、もしかすると発音がその原因かもしれません。発音と一口にいっても、ただ流暢に話せればよいのではなく、ネイティブスピーカーが話すのと同じような抑揚、フレーズの区切り方まで習得する必要があります。自分の発音の癖を自分で見つけ、直すのはなかなか難しいため、プロの手を借りるのが一つの手です。
③リスニング・スピーキングともにある程度はこなせるが、あまりビジネス英語に自信がない
日常会話や複雑でない話ならついていけるという方は、やはり「ビジネス英語」に特化したプログラムを選ぶのが効果的です。また、このタイプの方は自分の弱みそのものを把握するのが難しい場合が多いため、プロの英語トレーナーの指導のもと、自分に必要なトレーニングを提示してくれるような学習サービスが向いていると言えます。
④基礎的なビジネス英語は問題ない。もっと洗練された表現力を身につけたい
ビジネスシーンで英語を使いこなせている自信はあるが、もっとこなれた表現や、日本語で話すのと同じように英語が話したい。そのような課題感を抱えている方には、「上級者」にターゲットを絞った英語学習サービスをおすすめします。汎用的な表現を増やすのではなく、自分の業界や立場、状況にあった、パーソナライズされた英語の指導を受けることで、さらなる英語力の向上を期待することができます。
2.【弱点別】海外出張に必要な英語力を「自学」で身につける方法4選
急な海外出張が決まった際、自己学習メインで学習する方は、自分の弱点に合わせた英語の学習法を選ぶことが重要だと前章で解説しましたが、弱点別のおすすめトレーニングは下記になります。
2.1 「とにかく語彙力が足りない」人は多読&フラッシュカード
自分の言いたいことを表現するだけの単語が足りないという方は、とにかく英語を目にする機会、読む機会を増やし、そこでわからない単語をひたすら書き留めて繰り返し確認する【多読とフラッシュカード】を用いた学習法が効果的です。
多読の材料は自身の業務で使用する英語ドキュメントでも良いですし、自身の専門分野に関連する英字記事を選んでも構いません。自分の業務に関わる英語を目にする機会を増やし、そこで出てくる知らなかった単語をたくさん書き留め、それを隙間時間に覚えるサイクルを付けましょう。語彙力を短期間でつけるには、大量のインプットはとても重要です。
2.2 「言いたいことがぱっと出てこない」人はシャドーイング
自分の言いたいことがすらすら英語にできないと悩んでいる方は、ぜひシャドーイングに挑戦してください。シャドーイングは、聞こえてきた音声のすぐ後ろに続けて、自分も同じことを繰り返し発音するというトレーニングです。スピーキングの瞬発力を上げるには、とにかく英語でたくさん話す習慣をつけることが一番ですが、日々業務であまり英語を使わない方には、積極的にネイティブスピーカーとの発話機会を持つことは難しいと思います。シャドーイングは一人で、かつ時間のあるときにでいるトレーニングですので、こちらもタイプ①同様に「自身の業務に関連する分野の」音声教材を選び、取り組むことで、短期間でスピーキング力をブラッシュアップすることができます。
2.3「ネイティブスピーカーの会話についていけない」人は生教材でディクテーション
教材などのきれいな音声なら聞き取れるのに、実際の会議になるとリスニングに苦労するこのタイプは、「生教材」の音声を使ってディクテーションのトレーニングをしてみましょう。ディクテーションとは、音声から聞こえてきたものをそのまま文字起こしするというトレーニングですが、これを、実際のインタビュー動画やニュース動画などで挑戦してみるのが効果的です。ディクテーションで文字起こしをすることによって、実際のスクリプトと照らし合わせ、自分の聞き取れていない箇所が明確になりますし、またインタビューなどスピーカーの癖が出やすい音声を聞き取る練習をすることで、より実践的なリスニング力を身につけることができます。
2.4「ビジネス英語がわからない」人はライティング+添削
英語はある程度話せるものの、ビジネスの英語として、プロフェッショナルな表現として、適切な英語で話せているか自信がない・・そんなタイプは自己学習メインの学習とは少し逸れますが、英文添削サービスを利用するのも効果的です。まずは自分の言いたいことをしっかりと英語で表現できるかをライティングしたうえで、英語校正サービスや添削サービスで実際に確認してもらうことによって、「こんな言い方があったのか」「今まで普通に使ってた表現も、場合によっては失礼に聞こえるのか」など、新たな発見があるはずです。
ここまでご紹介した独学での英語トレーニング方法のやり方・詳細は、下記の記事で詳しく解説していますので、ぜひご参照ください。
3. 海外出張に必要な英語力を短期で身につけられる「英語学習サービス」4選
前章では自己学習で英語力をあげるための方法について解説してきましたが、「自分じゃ弱点がわからない」、「教材を探す暇もない」、「自分じゃ続かない」…など、自己学習に不安がある方は、海外出張が決まった段階で、早めにプロの英語学習サービスに相談しましょう。しかし、英語学習系のサービスと一口に言ってもたくさんありますので、今回は海外出張に向けて短期集中で準備ができるサービスに絞って、ご紹介していきます。
3.1【基礎的なビジネス英語に慣れるなら】ビスメイツ・コーチング
「普段の仕事で英語は全く使わない」、「ビジネス英語ってまず何から手を付けたらよいかわからない」といったように、そもそも業務で英語を使った経験がほとんどない方にお勧めなのが、ビズメイツ・コーチングです。月額34,650円(税込)でレッスンとコーチングを受けることができ、また日本人トレーナーとの定期的な面談もあるため、自分の弱点を見つけ、短期的に英語力向上にアプローチするのに向いています。
3.2【相手に伝わる発音を身につけるなら】ハツオン
出典:ハツオン公式サイト
一応英語は仕事で使っているものの、いつも相手がなんとかこちらの意図をくみ取ってくれている…そんな「話せてはいるが文法がめちゃくちゃ」、「発音をなかなか聴き取ってもらえない」などの課題感を持っている方におすすめなのが、ハツオンです。最短2か月で修了することができる発音特化型のスクールで、独自の発音矯正メソッドに則ってトレーニングを続けることで、しっかりと「相手に伝わる英語」を話す力を身につけることができます。
3.3【プロの英語トレーナーからアドバイスをもらうなら】English Company
「自分の弱点がよくわからない」、「プロの英語トレーナーに学習をしっかり管理してほしい」、そんな方には、English Companyのパーソナルコーチングコースがおすすめです。最短修了でも3か月、価格も
561,000円(税込)〜と勇気がいる設定になっていますが、完全個別指導となっているため、自分に必要なトレーニングのみに絞って、プロのアドバイスを受けながら、英語力アップに取り組むことができます。独学での学習ではこれまで効果があまり出なかった方、プロの指導のもと、英語力を確実に伸ばしたいという方には特におすすめです。
3.4【交渉のための英語の精度を上げるなら】One Month Program
ビジネスシーンで英語を使う機会も多く、またたいていのやり取りであれば問題ない、でももっと自分の英語力をブラッシュアップしたい。そんな上級者の方にお勧めのサービスがOne Month Programです。完全ビジネスシーンに特化したオリジナルの教材で学習できるほか、実際に通訳者も行うシャドーイングやディクテーションなどの音声トレーニングを経て、最短1か月でより洗練された英語力を身につけることが可能です。「日本語と同じくらいの交渉力が欲しい」、「海外で事業を広げるために効果的な人脈づくりのための英語が知りたい」、製薬業界や金融業界など、「自分の専門分野の話に必要な難しい英語も身につけたい」といった課題感をお持ちの方は、上級者特化型の英語コーチングで、自分の出張に必要な英語表現だけを短期集中で学習することができます。
4. まとめ
ここまで自己学習メイン、英語系学習サービスメインに分け、急な海外出張に備えた英語力学習方法について解説してきました。
まずは自己学習で取り組んでみて、難しい場合は何かのサービスを利用するのも手ですし、時間がない方は初めから英語学習サービス各社に問い合わせてみるのも良いでしょう。
どちらの方法をとるにしても、英語ができないのに海外出張が決まったら、まずは自分の弱点や学習する必要がある英語に特化をして学習することを意識してみて下さい。
One Month Programは海外出張や赴任が控えたビジネスパーソンも多く受講されている、最短1か月完結の超短期集中プログラムとなっています。無料カウンセリングではレベルチェックを含めご自身の課題の洗い出しや効果的な学習方法などもアドバイスしておりますので、ぜひお気軽にお問合せください。
Writer
One Month Program
グローバルで活躍できる人材のための英語情報を発信します。
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