TOEIC900点以上を獲得するには、どのくらいの時間を費やす必要があるのでしょうか。
この記事では、TOEIC900点以上を取得するために必要な勉強時間について説明します!
必要な勉強時間が明確になれば、「1日◯時間の勉強を△ヶ月」のような勉強計画を立てることができます。
記事の後半では、短期間でスコアを向上させる方法や、リーディングとリスニングの学習方法についてもまとめています。
記事を最後まで読んで、目標スコアまでに必要な学習時間を理解し、勉強スケジュールを立てる際の参考にしてください!
目次
1. TOEIC 900点を超える学習時間
TOEIC900点を超えるためには、どれくらいの学習時間が必要なのでしょうか。
データから算出された学習時間の目安をみてみましょう。
1.1 TOEIC 800点台なら必要な学習時間は350時間!
TOEIC900点を超えるためには、相当な学習時間が必要です。
現在のTOEICスコアから試算した必要な学習時間は以下の通りです。
- TOEIC 300点台: 5000時間以上
- TOEIC 400点台: 3500時間以上
- TOEIC 500点台: 2400時間以上
- TOEIC 600点台: 1500時間以上
- TOEIC 700点台: 850時間以上
- TOEIC 800点台: 350時間以上
(参考:Oxford University Press『A Teacher’s Guide to TOEIC® Listening and Reading Test Preparing Your Students for Success』)
TOEICを受験した経験がない場合は、目安として300点台を考えてください。ただし、これはあくまで目安です。
1日に多くの時間を学習したり、週末に時間をまとめて学習することで、より短期間で目標を達成することも可能です。
また、効率的な学習方法や試験の解答テクニックを活用すれば、さらに時間を短縮することができるでしょう。
いずれにせよ、「早めのスタート、効率的な(正しい)学習方法、そして継続」が成功の鍵となります!
1.2 TOEIC 800点台なら1日2時間の学習を半年続ければ900点に到達!
1日あたりの学習時間を「2時間」と想定すると、900点到達にかかる年数は以下のようになります。
- TOEIC 300点台: 5000時間以上 → 1日2時間の学習で2500日(約7年)
- TOEIC 400点台: 3500時間以上 → 1日2時間の学習で1750日(約5年)
- TOEIC 500点台: 2400時間以上 → 1日2時間の学習で1200日(約3年)
- TOEIC 600点台: 1500時間以上 → 1日2時間の学習で750日(約2年)
- TOEIC 700点台: 850時間以上 → 1日2時間の学習で425日(約1年)
- TOEIC 800点台: 350時間以上 → 1日2時間の学習で175日(約半年)
※ これはあくまで目安であり、個々の学習速度や状況によって異なります。
TOEICを全く受験したことがない人では、7年もかかる計算になります。
一方でTOEIC800点にすでに到達している人は、約半年ほどで到達が可能ということになります。
TOEIC800点台の方はテストの形式を熟知している可能性が高いので、もっと短期間での900点超えも可能でしょう。
大切なことは、「今の自分の英語スキルを把握すること」です。
まずは「現在地」と「目的地」を明確にしましょう。
そして、自分のレベルに合った確実な学習方法で、学習時間をフル活用して、最短で目標スコアへ到達しましょう!
2. 【学習計画の第一歩】今の学習時間をチェックしよう!
今の英語レベルを把握したら、次は学習時間の振り返りです。
ご自身の日常を振り返りながら、「現在の学習時間」を計算してみましょう。
2.1 1日のルーティンを振り帰ってみよう
まず、朝起きてから寝るまでの行動を振り返りましょう。
会社員や学生の方は、平日と土日で時間の使い方が大きく異なるでしょう。
平日の平均学習時間、土日や休日の学習時間を計算してみましょう。
例えば、TOEICスコア500点の会社員Aさんのケースで考えてみましょう。
(会社員Aさん)
平日の学習時間
(起床後すぐ)TOEIC英単語のチャンツを流しながら朝食や身支度(30分)
(通勤)リスニングの聞き流し(40分)
(帰宅後)コーヒーを飲みながらリーディングの問題に挑戦(40分)
(入浴中)今日1日を振り返りながら、出来事を英語で話すスピーキング練習(20分)
(就寝前)朝聴いたチャンツを再度聴きながら語彙増強(30分)
合計160分(2時間40分)
土日や休日
(近くのカフェ)時間を計測しつつ、過去問に挑戦! 間違ったところなどを復習(120分)
(オンライン英会話)オンラインで英語講師と対話練習(60分)
(図書館)英字新聞に挑戦!(30分)
合計210分(3時間30分)
1週間では、平日の2時間40分 × 5日 + 土日の3時間30分 × 2日で、合計1220分(20時間20分)になります。
1ヶ月では、81時間20分の学習時間になる計算です。
この学習ペースでいくと、2年半ほどで900点超えが実現できそうです。
2.2 スキマ時間も積もれば大きな学習時間になる
多くの方にとって、スキマ時間は「朝」「昼」「夕方」「就寝前」に大別されるでしょう。
それぞれおすすめのスキマ時間の活かし方を解説します!
まずは「朝」。
朝は最も記憶が整理されていたり、余計な思考が消えていたりするため、「脳のゴールデンタイム」と呼ばれています。
ここでおすすめなのは、「リスニング」です。
会社員Aさんのように聞き流しでも良いので、短いリスニングの会話などを聴きましょう。
また通勤や通学時間を活用して英単語チャンツなどを聴いて「耳で語彙増強」していきましょう。
集中するのが難しいかもしれませんが、そういった時間帯のおすすめは「目」で学習できるものです。
途中で学習の中断があっても、学習をすぐに再開できるからです。具体的には単語帳や短めの「リーディング」が良いでしょう。
「夕方」は、「アウトプット」系と組み合わせた学習がおすすめです。
具体的には、リスニングの対話を聞きながらシャドウイング、昼に読んだリーディングの内容を3行の英語にまとめてみる、などです。
夕方は、日中の情報処理が終わり、脳がリラックスする時間帯です。
この状態は創造性やアウトプット能力を高め、英語学習に適しています。
リスニングのシャドウイングや読んだ内容の要約など、アウトプット系の学習を行うことで、英語力の向上が期待できます。
3. 【短い時間で大きく伸ばす】集中力を高めて学習効果をUPさせる
先述のように、TOEIC900点に到達するにはかなりの学習時間が必要です。
ただし、個人差があり、短い期間でグンとスコアを伸ばす方もいます!
ここではそのためのポイントを解説していきます!
3.1 集中力と学習効果の関係
短い時間でも効果的に学習するには、集中力が不可欠です。
集中して取り組むことで、学習効果が高まります。
静かな環境で学習するか、目標を明確にするなどの方法で集中力を高めましょう。
具体的には、図書館の個人学習スペースで学習したり、本番のテスト同様に時間を計測しながら適度な緊張感を持って学習することです。
また、手を動かしながら学習したり、シャドウイングなど能動的なリスニングを行うことも有効です。
「フロー状態」という言葉を聞いたことがありますか?
これは、人間の脳が最も集中力を発揮する状態を指します。
周囲の環境が気にならなくなり、自分が行っている学習に集中できる時です。
この時間が長ければ長いほど、学習効果が最大化します。
その結果、単語を一回で覚えたり、長文をスラスラ読めるようになります。
3.2 技能統合でさらにグンと伸びる!
単一のスキルだけでなく、複数のスキルを組み合わせて学習することで、英語力を効果的に向上させることができます。
例えば、リーディングとリスニングを同時に行うことで、言語理解が深まります。
たとえば、英語の記事を読みながら同時にその内容を音声で聞くことで、言語の全体像をより明確に把握できます。
また、リーディングで学んだ表現やフレーズを実際の会話で使うことで、単なる知識だけでなく実践的なコミュニケーション能力も身につきます。
さらに、リスニングを行いながら手を動かしてノートにメモを取ることや、リーディング中に新しい単語や表現を見つけたらそれをスピーキングで使ってみることも効果的です。
これらのアクティブな学習方法は、単なる情報の受動的な吸収だけでなく、自分の思考や表現力をアクティブに使うことで、より深い理解と応用力を養います。
複数の技能を統合した学習を行うことで、より効果的な結果が期待できます。
4. リーディングのコツは「速精読」
TOEIC900点を超えるためには、リーディングでほぼ満点を取る必要があります。
そのためには、「速精読」という読解スキルが欠かせません。
速精読とは、素早くかつ正確に文章を読み進めることです。
なぜ速精読が必要なのか、そしてどうすれば速精読のスキルを身につけることができるのか、以下で詳しく解説します。
4.1 リーディング1問にかける時間はわずか45秒!
TOEIC Listening & Reading Test(TOEIC L&R)のリーディングセクションには、100問出題されます。
試験時間は75分で、1問あたり45秒で解答する必要があります。
もちろん、短文問題と長文問題が含まれますので、あくまで平均的な時間とお考えください。
ですが、かなりスピード感を持って解答する必要があるのはお分かりでしょうか。
具体的にパート毎の解答時間を見てみましょう。
Part 5: 短文穴埋め問題 30問
1問あたりの解答時間目安: 約10分 ÷ 30問 = 約20秒/問
Part 6: 長文穴埋め問題 16問
1問あたりの解答時間目安: 約8分 ÷ 16問 = 約30秒/問
Part 7: 1つの文書 29問、複数の文書 25問
1問あたりの解答時間目安: 約57分 ÷ (29問 + 25問) = 約1,057秒 ÷ 54問 ≈ 約20秒/問
いずれのパートでも速精読が鍵になるのがお分かりでしょうか。
では、速精読の力を身につけるおすすめの方法を解説していきます!
4.2 日本語訳は積極的に見よう
速精読のチカラ(読み返しなくスラスラと読み、かつ一回で理解して読んでいくこと)を身につけるにはどうすれば良いのでしょうか?
ポイントは、「集中力」×「理解度」です。
集中力を高めて学習することの必要性や具体的な方法はすでに述べましたね。
では、理解度を高めて学習するにはどうすれば良いのでしょうか。
特に、TOEIC300~500点台の方におすすめなのは、学習時間の前に「日本語訳をサッとみてしまう」ことです。
その理由は、難しい語彙を先に日本語で見て理解しまうことで、学習効率がグンと上がるからです。
多くの学習者がリーディングで頭を悩ませるのが、「単語」です。
読んでいる途中で知らない単語に出会い、速精読の妨げになってしまうのです。
そのため、学習の前には短時間で日本語訳を確認し、理解を深めることが大切です。
これらの工夫を積み重ねることで、速精読のスキルを着実に向上させることができます。
5. リスニングは「素早く正確に」を意識する
TOEIC900点を超えるためには、リスニングで高得点を取ることも不可欠です。
リスニングセクションでは、素早く情報を聞き取り、正確に理解するスキルが求められます。
そのためには、効果的なリスニング戦略やスキルが必要です。
なぜリスニングのスキルが重要なのか、そしてどうすればリスニング力を向上させることができるのか、以下で詳しく解説します。
5.1 スピーキング練習でリスニング力をUPさせる
スピーキング練習は、リスニング力向上に重要な役割を果たします。
スピーキングを通じて、自分の言葉で情報を表現する際に、相手の発話を理解し、適切に反応する能力が養われます。
このプロセスにより、耳が慣れ、より自然なリスニングの感覚を身につけることができます。
さらに、スピーキング練習においては、発音やアクセントの習得も同時に進み、これらがリスニングにおいても理解度を高める助けとなります。
そのため、積極的なスピーキング練習は、リスニング力を向上させるための効果的な方法の一つと言えます。
5.2 日常生活でのリスニングトレーニングの取り入れ方
日常生活において、リスニングトレーニングを取り入れる方法はさまざまです。
例えば、英語のポッドキャストやラジオ番組を聞くこと、英語の映画やドラマを視聴すること、または外国人との会話を積極的に行うことなどが挙げられます。
さらに、スピーキングとリスニングを組み合わせた統合型の練習も効果的です。
例えば、英語のポッドキャストやラジオ番組を聞いた後、その内容について自分の言葉でまとめたり、感想を述べたりすることが挙げられるでしょう。
また、一番おすすめの学習方法は、「TOEICのリーディングセクションの音読を聴く事」です。
音声付きの問題集であれば、そのまま聴くことができます。
もしない場合は、自分で音読しボイスレコーダーで録音するのが良いでしょう。
自身のスピーキング力向上にも効果がありますので、一石三鳥の学び方と言えます。
限られた学習時間のなかで、複数技能をうまく組み合わせることで、高い学習効果が期待できます!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
TOEIC900点を超えるための学習時間と方法について解説しました。
TOEIC900点を目指すには、多くの学習時間が必要ですが、効果的な学習方法やスキマ時間の活用によって、短期間で到達することも可能です。
集中力、理解度、速精読、技能統合が重要なポイントです。
正しいアプローチを取りながら、確実にスコアアップを目指しましょう!
最後までご覧いただきありがとうございました!
Writer
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