「英語を1ヶ月という短期間ですぐに話せるようになりたい」
「海外出張が1ヶ月後に決まったけどなんとかならないか」
このようにお悩みなのではないでしょうか。
結論
- 最低限の英語力があり
- 使う場面が明確に決まっているならば
英語をすぐに話せるようにはなります。最短1ヶ月で。
しかし、ただなんとなく英会話の勉強をしても英語をすぐに話すことができるようになりません。
自分が英語を話さないといけない場面を明確に想定して、その場面に応じた英語に絞って学習をする必要があるのです。
そうは言っても
「具体的にどのよう学習を進めていけば良いのか」
なかなかイメージがつかないですいよね。
そこで今回は
「1ヶ月後に海外出張が決まったビジネスパーソンが短期間で英語を話せるようになりたい」
という場面を想定し、その習得法を同時通訳者の私が4つのステップで徹底解説していきます。
仮に海外出張以外の予定で英語をすぐに話せるようになりたいと思っている人も、この学習法は参考になるでしょう。
なぜなら
- 使う英語を想定して
- その英語に絞って話す練習をする
という学習法はどの場面にも当てはまるからです。
それでは、今からあなたが最短1ヶ月という期間で英語をすぐに話せるようになる習得法を4つのステップで解説していきます。
目次
1. ステップ1(1週目)最短で英語を話すことができるための準備をする
今回は
「1ヶ月後に海外出張が決まったビジネスパーソンが短期間で英語を話せるようになりたい」
という場面を想定しています。
ステップ1(1週目)では最短で英語を話せるようになるための準備をしましょう。
最初に、出張先でどのような英語が必要になるかを明確に想定することが大切です。
次に、その英語に絞って自分の状況にあったオリジナルの単語・フレーズ帳を作成していきます。
1.1 出張先で使う英語を把握しましょう
出張の目的によって使う英語も変わります。一般的に出張には以下の種類があります。
【仕事関連の会議や交渉】
他企業とビジネス取引、提携、契約交渉を行う。
同じ組織内の本社や海外拠点で会議や交渉を行う。
⇒会議や交渉で使う英語を集中的に身に着けましょう。
資料のプレゼン時に使える英語表現が必要になります。
初対面の場合は自己紹介の英語も必要になります。
【顧客訪問】
既存顧客との関係を強化する。
新しいビジネスの機会を模索する。
⇒関係強化のための表敬訪問であることも多いでしょう。
日頃の感謝を述べる表現を身につけましょう。
近況について確認し合えるように英語での質問を準備しておきましょう。
接待の場で使える英語表現が場合によっては必要になります。
【研修やセミナー】
自己啓発のために参加する。
専門知識を獲得する。
⇒海外研修やセミナーのために渡航することもあります。
質疑応答の場面で使う英語を身に着けましょう。
交流会などの機会があれば自己紹介の英語も必要になります。
【展示会や見本市】
自社の製品やサービスを宣伝するために出展する。
海外の市場の情報を得るために訪問する。
⇒自社の製品やサービスをアピールするための英語が必要です。
他社のブースを訪問する場合は、質問の表現を身に着けましょう。
商談の予定がある場合は、商談で使う英語を身に着けましょう。
1.2 オリジナルの単語帳を作成しましょう
すぐに話せるようになるためには、語彙力の強化が必須です。
語彙力を強化するためには
オリジナル単語帳の作成が最適です。
使う英語が明確になったら早速単語帳を作成しましょう。
フレーズや例文を追加して、すぐに使える文章で作成することがポイントです。
実際の通訳者もまずはトピックの下調べと単語帳の作成から準備を始めます。
使えそうな言葉を全て単語帳に追加していきます。
そうすることで、そのトピックに限定されますが、短期間で語彙を増やすことができます。
【例:顧客訪問の場合】
- 訪問先の会社説明や製品ラインナップなどの情報をHPやパンフレットで探す
- 日本語でキーワードになりそうな言葉を全て書き出す
- 日本語で書き出した言葉の対訳を見つける(英語版HPがあれば活用)
- 英語版HPにそのまま使えそうな英語のフレーズや表現などがあればそれらをメモする
- 業界で一般的に使われる専門用語などをオンラインで検索し、2~4を繰り返す
- 訪問先とその業界に関する言葉を一通り書き出せたら、顧客訪問で使えそうな英語のフレーズを検索する
(挨拶、お礼、謝罪など状況に合わせてオンラインや市販の教材から探して追加する)
準備時間に限りがある中で効率的に単語帳を作成するには、キーワードになりそうな言葉をいかに押さえることができるかが重要です。訪問時に話題となるトピックや想定される質問が事前に分かっていれば、それらに的を絞ってとことん深堀しましょう。
また、ここでご紹介したやり方は手書きを想定していますが、パソコンのエクセルや単語帳アプリなどを使って作成することもできます。
2. ステップ2(2週目)暗記とアウトプットを繰り返す
ステップ2(2週目)ではオリジナル単語帳を音読しながら徹底的に暗記していきます。
次に、覚えた単語や表現が口からすぐに出るようにアウトプットの反復練習を繰り返します。
自己トレーニングで単語がすぐに出てくるようにしましょう。
2.1 単語帳を徹底的に暗記しましょう
すぐに話せるようになるためには、単語やフレーズの暗記が必須です。
単語やフレーズの暗記には
音読が最適です。
暗記の方法は人それぞれだと思いますが、おすすめしたいのが音読です。
暗記をする段階から、口を英語に慣らすことができるのでアウトプットに直結します。
【音読の流れ】
- [単語帳の日本語を見て音読する→英語の対訳を見て音読する]を暗記できるまでひたすら繰り返す
- フラッシュカードや単語暗記アプリなどがあればそれらを活用する
- [単語帳の日本語を見て音読する→英語の対訳を見ずに音読する]をさらに暗記できるまで繰り返す
- 毎日続けることで記憶に定着させる
単語帳の日本語を見て、すぐに英語を声に出せるようになったら暗記はいったん完了です。
2.2 アウトプットを繰り返しましょう
さらに暗記を強化するためには、アウトプットのスピードの強化が大切です。
アウトプットのスピードを強化するためには
クイックレスポンスが最適です。
クイックレスポンスとは、聞いた英語/日本語を素早く日本語/英語に口頭で訳していく通訳者のトレーニング方法のひとつです。
【クイックレスポンスの流れ】
- 単語帳の日本語を音読して、録音する
- 5秒程度間をあけてから、次の日本語を音読する
- 1~2を単語帳の日本語が全て録音されるまで繰り返す
- 録音した日本語を再生して、音源の直後に日本語を口頭で訳す
- 口から英語がすらすらと出てくるようになるまでクイックレスポンスを続ける
単純な英語でもその場で変換するとなると、すぐに口から出てこないと感じるはずです。
それでは実際の場面でもなかなか話すことができません。
単語だけでなくフレーズや決まり文句など英語で覚えておきたい表現も全て練習に取り込みましょう。
聞いてから答えるまでにかかる時間を短くすることで、ただ英語を話すだけでなく、会話がテンポよく進むメリットがあります。クイックレスポンスをすることで、音読で暗記した単語をすぐにアウトプットできるようになるので、本番でいつもよりもなめらかに話せるようになるはずです。
3. ステップ3(3〜4週目)話す練習をする
ステップ3(3~4週目)では
使う現場をより詳細にイメージして話す練習をしていきます。
これまでのステップでは、単語やフレーズを暗記して素早くアウトプットするトレーニングを行いました。
今度は、双方向のやりとりを意識したアウトプットをしていきましょう。
3.1 具体的にイメージをしてシミュレーションしましょう
すぐに話せるようになるためには、実際のシチュエーションを想定した会話の練習が欠かせません。
会話の練習をするためには
シミュレーションが最適です。
【例:プレゼンのシミュレーション】
- 実際のプレゼン資料をもとにページごとに話す内容のスクリプトを作成する
※説明箇所だけでなく、冒頭の挨拶やアジェンダの説明、次に進む場合の声掛け、質問の確認など、聴衆に向けての発言を含む全てを盛り込むことがポイントです
※日本語でスクリプトを作成してから英訳しても構いません - スクリプトを音読して暗記する
- プレゼン資料を動かしながら本番を想定した予行練習をする
- 予行練習は録音または録画をして必ず見直しをする
【例:展示会訪問のシミュレーション】
- 訪問したい出展企業があれば事前に聞きたい内容をまとめた質問集を英語で作成する
- 自己紹介と会社説明のスクリプトも英語で作成する
- プレゼンと違ってスクリプトを見ながらでも構わないので、実際にブースを訪問したと想定してロールプレイングをする
≪例:英語で質問→訪問企業の回答(想定)→それに対して感想や質問≫
≪例:英語で挨拶→名詞交換→自社の会社説明→商談の依頼をする≫
※同僚など練習相手を見つけて≪質問→回答→質問≫のやりとりの練習ができるとさらに良いですね
【例:接待のシミュレーション】
- プライベート用の自己紹介を英語で準備する
※家族のこと、趣味のこと、日本や訪問国の文化、習慣、お天気など - 乾杯の音頭や最初と最後の挨拶など、簡単なもので良いので数パターン準備する
- その他、接待の場で聞きやすそうな質問集を作成する
※今後のビジネスの展望など - 会話のやりとりを想定してロールプレイングをする。あいづちの練習もしてみましょう
4. ステップ4(最後の3日)本番に向けて追い込みをする
出張まで残る時間はあと3日です。
ここまで準備してきた内容を復習する時間をつくりましょう。
4.1 よく使う単語やフレーズだけを吹き込んで繰り返し聞きましょう
これまで暗記してきた単語やフレーズをさらに定着させましょう。
よく使う単語やフレーズに絞って録音し、隙間時間に聞いて記憶に残るようにします。
可能であれば、聞きながらクイックレスポンスをするとさらに効果的です。
移動中など口頭での練習が難しい場合は、頭の中で繰り返すだけでも構いません。
4.2 本番で使えるメモを作成しましょう
ここまで徹底的に「暗記→アウトプット」を繰り返してきましたが、本番に緊張で思い出せないということも想定されます。
余裕と自信をもって臨むためにも、話のポイントをメモしておくと良いでしょう。
メモを手元に置いておくと実際に話しをするときに安心です。
【メモ作成の流れ】
- 伝えたいことを箇条書きで書き出す
※プレゼンの場合はパワーポイントのスピーカーノートなどの機能を使うとスマートです
※日本語と英語どちらでも構いません - あくまでもメモなので記憶を呼び出すことが目的のため要点だけを簡潔に書く
- プレゼンや話の流れの順番に書く
- ポイントとなる言葉はマーカーなどで目立たせておく
5. 実際に1か月で準備をするためのOne Month Program
実際にこれらのステップを計画的にひとりで行うのは
「ハードルが高い」と思いますよね。
そこで
これらのステップをより効率的にこなせるのが
ビジネス英語特化コーチングOne Month Program です。
プログラムの流れをみていきましょう。
5.1 プログラムの流れ
1) 実際に自分が英語を話す必要がある状況や場面にあわせて英作文をします。
例えば、実際の会議を想定したやりとりや会社紹介などをテーマにすると、
本番で使える英語を中心に効率的に学ぶことができます。
※毎回、会話・メールどちらかのシチュエーションを選べます。
※日本語で作成→英作文でも構いません。
2) 添削が返却されます。
添削レポートにまとめられた単語やフレーズをもとに
単語帳を作成(ステップ1)、暗記していきます。(ステップ2)
レポートはネイティブ講師の音声読み上げ付きなので、参考に音読するのもおすすめです。
3) ネイティブ講師とのレッスンは、提出した英作文をもとに行われます。
覚えた単語やフレーズを使ってレッスンで話す練習をします。(ステップ3)
4) プログラムの最終レポートで復習をします。
最終レポートにまとめられている単語やフレーズでよく使うものを録音する。
本番で参照するためのメモを作成する。(ステップ4)
5) ディクテーション、シャドーイング、リプロダクションの課題にも毎日取り組みます。
- ディクテーション:聞こえてきた英語を書き取る学習法。
- シャドーイング:聞こえてきた英語を少し間をあけてそのまま繰り返して声に出す学習法。
- リプロダクション:英語を聞いたら一度止めて、同じ英文をもう一度自分で発話する学習法。
6. さいごに
最短1ヶ月という期間で英語をすぐに話せるようになる習得法を
4つのステップで解説してきました。
より効率的に行うには、コーチングプログラムを活用する選択肢もありますね。
ステップ1(1週目)最短で英語を話すことができるための準備をする
- 出張先で使う英語を把握する
- オリジナル単語帳を作成する
ステップ2(2週目)暗記とアウトプットを繰り返す
- 単語帳を徹底的に暗記する
- アウトプットを繰り返す
ステップ3(3〜4週目)話す練習をする
- 具体的にイメージしてシミュレーションする
ステップ4(最後の3日)本番に向けて追い込みをする
- よく使う単語やフレーズだけを吹き込んで繰り返し聞く
- 本番で使えるメモを作成する
Writer
One Month Program
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運営会社:【通訳・翻訳・英語教育】テンナイン・コミュニケーション
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