TOEIC900点を取られた方から、さらにハイレベルで労力のかかる950点を目指すべきかどうか聞かれることがよくあります。答えは、「950点を目指すべき」といつも言っています。実は、900点と950点の間の差はわずか50点ですが、そこには大きな違いがあります。なぜなら、900点まではTOEIC対策をして取れるスコアで、950点はさらに高い英語力が求められるからです。ここでは、900点までと950点の違いと、それに基づいて950点獲得に必要なこととその学習方法、おすすめの教材、そして、各Partの必須テクニックまで、TOEIC950点獲得に必要な情報を完全網羅して解説します。読み終えたときには、「950点獲得は大変そうだけど、目指す価値がある。だから、頑張ってみよう!」と思っていただけたらうれしいです。
目次
1. TOEIC950点と900点のレベルは全然違う
1.1 TOEIC950点レベルは圧倒的にハイレベルな語彙力が必要
TOEIC950点が900点レベルと大きく違うのは、高い語彙レベルが求められるという点です。900点までであれば、頻出単語を覚えていれば済むのですが、950レベルは純粋に幅広く高いレベルの語彙力があって解けるというレベルになっていないと、スコアの上積みができません。
例えば、「関連した・適切な」という似た意味の単語でも、以下のようにスコアレベルによって抑えるべき単語があります。
この3つで言うと、950点レベルのpertinentという単語を知っていて、間違いなく回答できるのが、950点を獲得できる人です。
「高い語彙力」の意味 TOEIC950点以上のレベルの語彙力は、日本語の漢字を例に考えてみてください。日本語の漢字では、2000以上ある常用漢字のほとんどを中学生のうちに勉強します。実際、それを日常的に頻繁に使います。これがTOEICで言うところの「よく出る単語」として最低限覚えておく700点レベルの単語です。そして、一般的な国語辞典には、漢字はおよそ1万以上掲載されていて、そのすべてを覚えましょうとは言われませんが、それらを日常的に目にしたり使ったりします。これが、900点より上のスコアを取るために必要な単語の感覚です。 |
TOEIC950点レベルの高い語彙力というのは、○○万語覚えましょうとは言えないのですが、英語という言語全体の中に含まれる、とてつもなく広い範囲の大量の単語やフレーズや表現の中から、たまたま問題や選択肢にそれが登場して、それをたまたま知っていたから解けるというレベルと言えます。
950点レベルの単語や問題は、TOEICの設問全体からしたら、限られた数しか登場しません。しかし、それを確実に知っていてなおかつ解けるのが950点のレベルです。そのため、とにかく一つでも多くのレベルの高い単語や表現を増やす必要があります。
1.2 TOEIC950点レベルはネイティブ英語慣れが必要
TOEIC950点レベルの問題を難なく答えられるには、ネイティブ英語に慣れている必要があります。それは、どういうことかと言うと、一般的な参考書にあるような単語やフレーズでなく、ネイティブらしい自然な単語やフレーズに慣れている、ということになります。
近年のTOEICは、「ビジネスで英語を運用する能力を測る」という本義に則って、かなり自然でネイティブらしい英語が本文や設問や選択肢に使われるようになってきています。ネイティブ英語に慣れていれば正確に本文を読めて、正答もスムーズに選べます。つまり、950点レベルはどういうことかと言うのは、次のようなイメージです。
これは、高い語彙力だけでなく、ネイティブ英語への慣れが大きく関係しています。900点を取得された方が伸び悩む要因でよくあるのが、TOEICの勉強ばかりしていて、肝心の英語そのものの力を伸ばしていないから、というものです。
950点レベルの力があるというのは、ネイティブらしいフレーズも理解できるので、何度も本文を読み返さなくても正確に読み取ることができるということです。また、本文を読んだ後に、選択肢に知らない単語があって正答を選べない、ということもありません。
ネイティブ英語に慣れていれば、TOEICを試験としてでなく、英語としてふつうに聴いて読んで解くことができるのです。それが、950点を獲得するのに必要なことになります。
2. TOEIC950点を獲得するためにすべき3つのこと
TOEIC950点を獲得するには、990点とネイティブレベルの英語を目指し、本番よりも難しい勉強をして備える必要があります。それはどういうことなのか説明したいと思います。
2.1 990点を目指す
950点を獲得するためには、まず990点を目指しましょう。それはどういうことかと言うと、「990点を目指して取りこぼした結果、950点になる」という現実があるからです。
TOEICは試験なので、本番で実力が発揮できない場合があります。950点を目指して950点になるというよりは、990点を目指したけど本番でミスをして結果的に950点になるというイメージです。筆者自身もこのパターンがありました。リスニングの途中にお手洗いに行きたくなり脂汗を書きながら必死に解きましたが、集中力を欠いて聞き逃したり早とちりしたりしたことがあります。
TOEICで950点を獲得するとなると、単に頻出問題を解けるだけではスコアを伸ばしにくいです。スコア確保には、ミスをいかに減らすかが大事です。ミスを減らすためには、英語力とは別に、本番での集中力も一層維持しなければいけません。後になって落ち着いて見れば解けたかもしれないというミスを、徹底的に減らすことで、実力をスコアに反映できます。
そして、死角のない対策をすることが大切です。そうすれば、スコアが上下動することもなくなってきます。というのも、「900点以上を取れる人が絶対に間違えないような問題は必ず正答しないかぎり950点は取れない」というのが鉄則だからです。
950点を取れるというのは、それ以下のレベルの問題は、難なく解けるという意味です。それには、文法や単語といった知識の面と、Partごとの解き方というテクニック面において漏れがないということが重要です。対策しきれていないと、毎回のスコアの上下動が大きくなってしまいます。たまたま知っているものが多ければスコアが上がり、たまたま知らないものが多ければスコアが下がってしまいます。安定的に高いスコアを取るためには、990点を目指すつもりで、死角のない対策をする必要があります。
2.2 ネイティブレベルの英語を目指す
950点を取るには、ネイティブレベルの英語を目指す必要があります。それは、語彙の量と幅を広げて、ネイティブらしいフレーズを身につけるということになります。それは和英辞典的な逐語訳の英語でなく、生の英語に触れることで得られる感覚で、それが950点を取るには求められます。
例えば、次の3つの空欄に入る単語が分かりますか。
答えは、次の通りです。
- robust economy
- prevailing methods
- adjacent buildings
これらは、難しい単語というわけではなく、生の英語に触れていれば自然と出会う英語の単語やフレーズで、こういったものに試験本番で出会ったときに、ぎょっとせずに何事もなく自然に読んで聴けることが大事です。そのために、地道に学習をする必要があり、大変に思えるかもしれません。しかし、その結果、試験勉強をして取れる900点レベルの英語とは違う、生の英語を通じて得たネイティブレベルの英語が身につきます。だからこそ、950点は目指す価値があると言えます。
2.3 本番よりも難しい勉強をする
950点を取るためには、量と質の面で、本番より難しいレベルの勉強をしておく必要があります。水泳選手が、本番に向けて心肺機能を鍛えるために、酸素濃度の薄くなる標高の高い土地でトレーニングする「高地トレーニング」に似ています。42.915kmのフルマラソンを走るために、本番で初めて42.195kmを走るのでなく、普段から50kmを走ったりするのと同じです。TOEIC950点に向けては、2つの面で負荷をかける必要があります。
ただ公式問題集を何度も解くのでは不十分で、Partごとに高得点獲得に必要なテクニックに絞って集中的に勉強することがまず大事です。何となく問題をたくさんこなすのでなく、ある特定の問題を解けるようにはどうするべきか、950点を取るために知っておかなければいけない知識の穴は何で、それをどう塞げばいいのかを明確にして勉強する必要があります。
そして、TOEIC対策をするだけでなく、生の英語に触れることでリスニングやリーディングの負荷を高めることが大事です。スピードが速いネイティブ同士の会話を聞いたり、教材ではない生の英語の文章に多く触れたりして、ネイティブの単語やフレーズに慣れるようにしましょう。
3. TOEIC950点を確実に取るためにマスターすべき4つの学習法
TOEIC950点獲得のために、徹底的に取り組んでいただきたい学習方法を4つご紹介します。高い語彙力とネイティブ英語への慣れという英語力そのもののアップグレードをカバーしつつ、死角のない対策と負荷の高いトレーニングで990点を目指すぐらいの力をつけることができるようにしなければいけません。そのために、どういう教材を使ってどう勉強すればいいのかをご紹介します。
3.1 TOEIC TESTスーパーボキャブラリービルディング
950点を目指すうえで、絶対にマスターしなければいけない品詞問題・語彙問題を、ほぼ完全にカバーしているので、掲載されている単語は全部覚えるくらいの気持ちで取り組んでください。
語彙のレベルが「860」「950」のようにスコアで表示されているので、その中でも900点未満のレベルの単語は、まず絶対覚えておきましょう。知らなかった単語が、700点レベルとなっていてショックを受けたり、950点レベルとなっていても意外と知っていて嬉しかったり、心を揺さぶってきます。単純に言えば、900点未満の単語で知らない単語があってはいけないです。
また、かなりのページを割いて派生語の練習ができるようになっているので、日本人学習者の多くが苦手とするPart5の品詞問題を完全マスターできます。しかも、単語のコロケーションも紹介されているので、コロケーションごとメモして覚えましょう。900点以上のレベルの単語を体系的にまとめてくれている貴重な本なので、900点以上の人であれば、絶対に迷わず、絶対に間違えない問題を解けるようなレベルのボキャブラリーを徹底的に身につけましょう。
3.2 TOEIC L&Rテスト990点攻略
独学でTOEICの勉強をするのに最適な学習書で、紹介されているテクニックが実用的で、負荷の高いトレーニングでかなり鍛えられます。
何よりも、紹介されているテクニックがとても現実的です。問題を解くときの手順がかなり分かりやすく紹介されているので、何となく問題を解くのでなくテクニックを試すつもりで丁寧に解いてください。テクニックは練習で徹底的に身につけないと本番で役に立ちません。また、負荷の高いトレーニングがものすごく良いです。例えば、Part1の写真描写問題は、写真を英語でどう言うかを頭の中で瞬時に考えられる必要がありますが、その写真描写表現のデータベースが頭に入るぐらい徹底的にディクテーションさせられます。完璧にできるまで何度もトライする価値があります。
確実にスコアを上げる方法 TOEICで確実にスコアを上げるためには、必要なスキルに焦点を当てた集中的なトレーニングが重要です。サッカーでゴールを決めたかったら、ただ漫然と練習試合をするのでなく、シュート練習、ドリブル練習、パス練習など必要なスキルに分けて集中的にトレーニングをすることによって、本番の環境で必要なテクニックを身につけます。同じように、TOEIC対策も、漫然と通しで問題を解くのでなく、必要なスキルごとに徹底的に仕上げるトレーニングをする必要があります。 |
3.3 Morning Edition
https://www.npr.org/programs/morning-edition/
NPRはアメリカの国営放送で、様々なジャンルの番組がありますが、Morning Editionという番組は、一つのトピックにつき5分から10分程度で、書き起こしスクリプトもついているので、取り組みやすいです。
あらゆるジャンルのニュースやリポートが聴けるので、語彙や表現の幅を広げるのに最適です。ちょっとしたコマーシャルやアナウンスメントは、Part4やPart7の広告系のリスニングやリーディングで、情報の流れに慣れるのにも非常に役立ちます。聴きながらスクリプトを確認し、気になるフレーズがあったら必ず調べたうえでメモしてください。英語の上級者は、そうやって、ひとつひとつ単語やフレーズを地道に増やしていきます。これを面倒と思っていては、TOEIC950点は見えてこないので、とにかくフレーズを集めてください。
3.4 Wikipedia
Wikipediaはオンラインの百科事典ですが、ありとあらゆる情報が多言語で読める点が、ネイティブ英語らしい単語やフレーズを知るのにも非常に便利です。漫然と記事を読むのでなく、効果的な方法があります。
ぜひ自分自身が日本語で興味のある記事を日本語で読んだ後に、英語で読むという風にしてみてください。生の英語素材で勉強する際に犯しがちな間違いは、いきなり英語を読むというパターンです。そうでなくて、内容を分かっているものを英語で読むことが大事です。単語やフレーズの意味を想像しやすくなるので、日本語で読んだ記事を、英語に言語を切り替えて読むようにしてください。
そして、TOEIC対策となるよう、形容詞・動詞中心に覚えてください。具体的なトピックになると、どうしても知らない名詞が増えますが、そこは目を瞑って動詞や形容詞に着目してください。TOEIC対策としては、分野ごとの名詞はあまり知らなくてもいいので、その分、ネイティブのハイレベルな英語らしい動詞と形容詞を覚えてください。そうすれば、TOEICでも活用できます。
4. 950点獲得のために抑えるべきパートごとの重要テクニック集
実際に950点を目指すとして、Partごとの注意点と最低限抑えておくべきテクニックがあるので、特に大切なポイントとテクニックをご紹介します!
4.1 Part1写真描写 モノを描写する受身形に注意
950点獲得のためのポイントは、「モノを描写するときに受身形が使われることがある」というポイントです。Part1の基本テクニックは、写真を見た瞬間に、自然な英語ならどう言うだろうかを頭でイメージすることです。しかし、自分のイメージしていた英語と聞こえてきた英語にギャップがあるときに、間違えやすいです。そのポイントが、「モノが描写されるときに受身形が使われる」です。
次の二つの状況が写真にあるとして、英語でどう描写しますか。
①「人が車を修理している」
②「壁に写真が掛かっている」
それぞれ受身形で表現される場合があります。
①は、A car is being repaired by a man.
ポイントは、A man is repairing a car. でないことと、「修理されている最中」なので受身の進行形になる点で、注意が必要です。
②は、A picture has been hung on the wall.
ポイントは、「過去に壁に掛けられて、その結果現在も掛かっている」を表すので、現在完了形が使われているという点です。
このように、受身形でイメージして待ち構えるのが、950点獲得のポイントです。
4.2 Part2短文応答 答えになっていない応答に注意
Part2で950点獲得できるかどうかの分かれ目になるのは、「答えになっていない応答を理解する」です。次の返答リストを見てみてください。
これらは直接回答しているわけではないですよね。単純なYes/Noの回答でもなく、相手が必要とする情報を提示するのでもないパターンは、一瞬戸惑います。Part2は設問数が多いので、疲れたり集中力を欠いてしまうとペースが乱れるので、注意が必要です。
4.3 Part3&4ダイアローグ・モノローグのリスニング 二つのストラテジー
TOEICで高得点を狙うテクニックでよく話題になるのが、「設問・選択肢を先読みする vs.前から順に読む」という論争です。
結論としては、どちらのストラテジーも妥当であると言えます。ポイントは英語力によってどちらかに決まるという点です。トレーニングを積む中でそれぞれのストラテジーを試してみて、英語力がまだ足りていないと感じるのであれば、当面は「設問・選択肢を先読みする」ことを優先したほうが良いです。それによって、大まかな話の流れをイメージしておくことのほうが大事です。逆に、ある程度英語力がついてしまえば、あまり先読みをしなくても、順にインプットされる情報に基づいてイメージを頭の中でつくり、一気に回答していけるのも事実です。これをトレーニングしながら判断してみてください。
4.4 Part5文法 文法知識の穴を埋める+ネイティブ風単語問題に注意
Part 5はスピーディーかつ1問も間違えることなく解く、というぐらいのレベルを目指してください。次の3問を1問5秒で解いてみてください。知っていれば一瞬で解ける問題です。
1.は、recommend という単語がヒントです。recommend that 主語+(should)+動詞の原形というように、提案・要求・主張の動詞があると、thatの後ろでは動詞が原形になるパターンです。recommend以外に、suggestも頻出の動詞ですね。
2.は、brief ひと about こと で「《こと》を《ひと》にブリーフィングする」という表現です。言われてみれば確かにそうだ、という感覚と思いますが、英語として見た瞬間にこのフレーズが思い当たるスピードが必要です。これらの設問を、見た瞬間に答えが分かるぐらいに、文法の穴を徹底的にふさぎ、自然な英語のフレーズに慣れておくようにしましょう。
4.6 Part6穴埋め 迷わずスピーディーに解く方法
Part6の特に文挿入問題を苦手とされている方が多い印象がありますが、迷わずスピーディーに解く方法があるので、ご紹介します。
例えば、以下の文を文中のどこに挿入するのが最適かという問題があったときに、この文を見て何を考えますか。
Part6で最もスピーディーに解けるパターンがここにあります。それは文全体の流れを根拠に解くパターンです。
For further information「くわしいお問い合わせは」と言われて何を考えますか。文の流れ上、さまざまな紹介や説明をした後に、こういうことは言いますよね。それだけで、詳しい説明などをし終わった、文の終盤であると予想が付きます。さらに、please contact us online or by phone「お問い合わせはオンラインまたはお電話で」と言っているので、この後に、メールアドレスやお問い合わせフォーム、電話番号などが来るはずです。つまり、前には詳細な情報、後ろには問い合わせ先という位置に入れればいいということになります。このように、日本語の日常業務的に文全体の流れをイメージするだけで、クリアに解けるパターンがPart6にはあります。
4.7 Part7長文 速く正確に読んで解く方法
Part7においては、設問のタイプの見極めができるだけでも、かなり安定的にスピーディーに解くことができます。例えば、次の設問を見たときに、どんなことを考えますか。
askという「依頼」を表しているので、英語で「依頼」をする表現を本文に探せばいいというのが基本テクニックになります。つまり、I’d appreciate it if you could…や、I was wondering if you could…などの「依頼表現」が本文中にあれば、そこが回答の根拠となるだろうと素早く判断できるわけです。
日常的に英語を使っていれば、「依頼」をするときに使う英語表現がすっと思い浮かぶので、スピーディーに本文中にヒントを見つけられます。これが、テストとしてでなく英語として解くことができるということの実際です。
5. 950点獲得を目指すうえでよく聞かれる質問
950点というハイレベルなスコアを目指すうえで、よく聞かれる質問があります。その中でも、特によく聞かれる3つの質問を取り上げて、答えたいと思います!
5.1 勉強時間はどれくらい必要ですか。
現在900点前後であれば、ここまでご紹介した参考書などの勉強に加えて、毎日最低2時間は生の英語を読んだり聴いたりすることを3か月続ければ、英語力としての手ごたえが得られるはずです。
時間の使い方は、必ずしも、机に向かって問題集を開いて問題を解き答え合わせをして解説を読むというだけではありません。950点を取るためには、純粋な英語力を身につけて、語彙の幅とネイティブらしさを身につける必要があります。そのために、毎日必ず生の英語素材を読んだり聴いたりすることを欠かさないようにしてください。
リスニングはスクリプトを確認しながらがベストですが、それが無理でもとにかく耳で聴いているようにしてください。そうするうちに、問題として一生懸命考えて解くというよりも、英語としてただ聞き取れて読み取れるので解けるという感覚に近くなるはずです。
5.2 TOEIC950点は就職・転職に有利ですか。
ひと言で言うと、「950点は目指すべき」です。900点以上というのは、受験者全体のおよそ4%ほどで、それだけでもかなり特別です。しかし、英語を武器にしようとすると、そういった業界やポジションはデフォルトが900点以上の世界になるので、最低でも950点以上は欲しいところです。
また、950点を目指して学習することで、真の意味での実用レベルのネイティブレベルの英語に近づきます。900点レベルまでは、まだ受験英語的に逐語訳的に英語を組み立てがちですが、950点を目指す過程で生の英語に触れることで、インプット・アウトプット両面で英語のクオリティが上がります。それは、就職・転職後の実務においても、相当役に立ちます。
5.3 試験本番で気を付けることはなんですか。
試験本番では集中力を保つことが大事です。5つ例を挙げます。
- リスニング音声が聴き取りづらくても粘る。
- リスニングで何となく手持無沙汰に待つのでなく常にマークシートに鉛筆を置いてスピーディーにマークできるようにする。
- ちょっと分からない問題があるからと言ってパニックにならず、リスニングであれば次の問題に集中する。
- リーディングでは迷ったときは時間を浪費しないように保留にして(マークシートにかすかに印をつけておき後で戻る)次に進む。
- 体調を万全にして試験に集中できるようにする。
大事なポイントは、1問で悩みすぎた結果、時間とエネルギーを浪費して、解けたはずの問題を落として、スコアが伸びないというのを回避することです。950点であれば、まだ何問かは迷ってあきらめても何とかなります。大きな目で見れば、とにかく1点でも多くスコアを伸ばすことが大事なので、1問でも多く正確に解くことを優先してみてください。
6. 最後に
「TOEIC950点は目指すべき」ということで、900点との違いや、学習の仕方や必須テクニックをご紹介してきました。TOEICのための勉強だけではスコアが伸び悩むのが900点以上のレベルなので、参考書だけでなく生の英語に触れることを大切にしてください。TOEIC950点は通過点ぐらいの気持ちで、どんどんネイティブ英語に触れることでスコアもついてくるので、、負荷を高く、けれども英語を学ぶことを楽しんで、目標を達成していただけたらとてもうれしいです!
Writer
One Month Program
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