【異文化間コミュニケーション10のヒント】Vol.10 -ismに気をつける
-ismに気をつける
日本人が犯しやすい異文化間コミュニケーションのミスを解説する【異文化間コミュニケーション10のヒント】今回が最終回となります。
-ismとは
-ismとは、様々な差別の代名詞として使われる表現です。年齢差別(Ageism)、人種差別(Racism)、性差別(Sexism)など色々な偏見が存在します。異文化との融合が少ない国ほど、偏見が偏見と認められずに生き残る、ということを考えると、日本はまだまだそういった偏見に根ざした考え方が、他の国よりも存在している可能性があるといえるでしょう。
差別意識のない-ism
実際に「インド人は理系に強くて、どう日本人ががんばっても構わないね」といったコメントを耳にしたことがあります。「アフリカ系アメリカ人はなぜ、あんなに足が速いのだろう?」という発言を夕食会で耳にしたこともあります。そのようなことを言う本人は特に差別をしている意識はないのかもしれません。しかし「生まれつきある集団に属する個人が特定の特徴を持つと信じる」ことこそ、偏見でしかありません。確かに有名な理系の研究施設にはインド人の研究者がたくさんいます。しかしそれはインド人が生まれつき数学に長けているからではなく、チャンスを掴み、努力をした結果です。
偏見を持たない
外国に住んでいると、「アジア人は誰もが賢い(All Asians are smart.)」という偏見を経験することがあります。しかし誰も生まれつき賢いわけではありません。それが努力の結果であるのは明らかです。大学図書館に行くと、夜11時を過ぎても勉強している学生の大半はアジア人、ということが少なくありません。そんな様子を見ていると、「別にアジア人じゃなくたって、これ位まじめに勉強すれば、誰でもいい成績を取れるはずなのに(You can do well if you study hard, without being Asian.)」と感じることが多くあります。
明らかな人種差別や性差別のコメントを耳にすることは少なくなっていますが、偏見に根ざした考えが思わぬ形で口に出てきた場面は、何度も経験しました。
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