【異文化間コミュニケーション10のヒント】Vol.8 どうしても外国人の前で日本語を喋らなければいけない場合には
日本語を喋らなければいけない場合
日本人が犯しやすい異文化間コミュニケーションのミスを解説する【異文化間コミュニケーション10のヒント】今回は8回目です。
日本語で話す場合の注意点
外国人と交渉をしている場合でも、時に日本側のメンバーと日本語で話をしなければいけないことがあります。交渉は英語で進んでいるかもしれませんが、日本人の代表者と意思確認をする場合などは、日本語で行ったほうがスムーズなのは否定できません。これは外国の企業や顧客との交渉経験が豊かな人であれば、十分に理解してもらえる行為です。
しかしそれでもエチケットはあります。突然日本語で内輪の話をするのではなく、「内部での誤解が無いように、2分間だけ時間をください。今話題の点について、確認をしたいのですが、日本語のほうがスムーズなので、ここは日本語で話をします。」というのです。
それでいやな顔をされることはまずないでしょう。交渉の席では、お互いの出方を探りあい、慎重になっているのはどちらもかわらないのですから。
長期的な関係のために
この様な相手への気配りは、プラスの印象につながるでしょう。反対に突然日本語で話し始めたり、日本語で独り言を言ったりしてしまうのは、エチケット違反。ビジネスといっても、最終的には人と人のコミュニケーションですから、「この人は何を考えているのか分からない」と思われてしまえば、表面的に交渉はスムーズかもしれませんが、長期的に信頼関係を醸成できるかは分かりません。
英語化している日本語表現
ビジネスのシーンでは、すでに英語と化した日本語表現がたくさんあります。Koban(交番)やSushi(寿司)などが多くの外国人に知られているのように、日本のビジネスモデルから学んだMBA取得者などは、いっそう日本語のビジネス用語を使う傾向にあります。
トヨタ方式
たとえばトヨタ自動車のTPS(Toyota Production System:トヨタ方式)は海外でも有名です。Andon(行灯)、Kanban(看板)、Jidoka(自働化)、Muri(無理)、Muda(無駄)、Heijunka(平準化)などは日本語がそのまま使われています。Zaibatsu(財閥)、Ringi(稟議)なども頻繁に耳にします。
名前の呼び方
また人名にSanをつけて、Mr. KatoといわずにKato-sanという外国人もたくさんいます。また外国人同士でJohn-sanという風に言うことも。Mr.やMs.は苗字につけますが、Sanは苗字にも、下の名前にも気軽につけられるのが気に入られている理由の1つのようです。
日本語を話す場合の伝え方
さて、もしも外国人の前で日本語を喋らなければならない場合には、以下のように伝えるといいでしょう。
Do you mind if we talk privately in Japanese for a minute, because it would be much easier for us to be on the same page?
Could we have a minute to discuss this matter in Japanese so that Mr. Kato has a correct understanding of the project?
Can I quickly make sure in Japanese that all the Japanese participants understood your input correctly?
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