「バイパス」は日本語でも「バイパス道路」というように、2つの街をつなぐ大きな道を指すときに使われることがあります。
また、「冠動脈バイパス術」のように、詰まった冠動脈があった場合、血流を取り戻すために使われることも。
このように、たまに耳にする単語ではありますが、時に勘違いして意味を覚えてしまっていることもあるようです。
道路の「バイパス」は例えば2つの市街地を結びます。そして心臓のバイパスも、血流をよくして、血液が先に届くようにします。そう考えると、バイパスは「通す」「結びつける」という意味だと思いがち。しかし、実際にはその真逆の意味です。
道路のバイパスは、2つの市街地の間にある渋滞している道路の迂回となる道路のこと。信号が多かったり、交通量が多かったりする昔からある道路ではなく、新しい「迂回路」を作ることで、途中を避けるのです。
そして心臓のバイパスも、血流が悪くなった部分の「迂回路」を作る手術。ですから、「通す」「結びつける」ではなく、「避ける」「回避する」の意味があります。
したがって、bypassという英単語を使ってWe can bypass the approval process.と言えば、「承認プロセスを行いましょう」ではなく、「承認プロセスを回避してもいいです」、つまり「承認プロセスは飛ばして大丈夫です」の意味。
ビジネスでもよく使われるのは、We can bypass the internal discussion.「内部での話し合いは必要ありません」など。
また、You should not have bypassed Mr. Smith.と言ったら、「スミスさんを回避してはいけなかった」ですから、「スミスさんにちゃんと話をしておくべきでした」の意味です。
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