【異文化間コミュニケーション10のヒント】Vol.2 「思い込み」は失敗のもと
「思い込み」は失敗のもと
日本人が犯しやすい異文化間コミュニケーションのミスを解説する【異文化間コミュニケーション10のヒント】今回は2回目です。
異文化での「思い込み」
異文化間コミュニケーションの醍醐味の1つに、まったく新しい考え方や視点に触れられる事があげられます。
「こんな風に考えることもできるのか」「意外だ!」と思うことが何度もあるでしょう。しかしその反面、私達にとって当たり前と思っていることが、異文化では当たり前とは限りません。自宅のトイレに入るときにスリッパを履きかえることは日本人にとって当たり前ですが、多くの外国人が日本の家庭を訪れるとそれに驚くのに似ています。
そのため「思い込み」が異文化間コミュニケーションでは失敗につながることがあります。
「アメリカ人はこうだ」「フランス人はこう考える」「ベトナム人はこんな人が多い」と考えるのが常にマイナスではありませんが、そのリスクも十分に理解すべきです。
「思い込み」のケーススタディ
「自分はそんな思い込みはしない」と思うかもしれません。しかし以下のようなシーンを考えて見ましょう。
川を挟んで別々の村に住むカップルがいました。
ある日の洪水で橋が流され、川を越える手段はケンダルの所有するモーターボートだけに。
ケーシーが恋しくて仕方のないダコタはケンダルに連絡を取ります。
昔からダコタに恋心を寄せていたケンダルは、チャンスとばかりに『1度デートしてくれたら、向こう岸まで連れて行ってあげよう』といいます。
ダコタは渋々承諾。それを聞いたケーシーは怒りにかられ、ケンダルを殺してしまいます。
さて、誰の行動がもっとも非倫理的でしょうか?その理由はなんですか?英語で答えてみてください。
この質問に答える際、多くの人は自然にケンダルをHe、ケーシーもHe、そしてダコタをSheという人称代名詞で説明します。
しかし3名の登場人物名は、どれも男性にも女性にも使える名前。「カップル」が異性間という情報も与えられていないのに、なぜか性別を思い込んでしまうのです。
無意識のAssumption
思い込み。それはAssumptionです。無意識のAssumptionがあるのではないですか?と指摘すると「ああ、そうか」となることがほとんどです。しかし「言われないと気づかない」のが思い込み。「自分は大丈夫」と思わず、十分に気をつけましょう。
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