【異文化間コミュニケーション10のヒント】Vol.1 怖がらずに話す
怖がらずに話すことが異文化間コミュニケーション成功の鍵
グローバル化するビジネス
グローバル化が進む中、海外の企業や担当者とやり取りをすることは珍しいことではありません。
海外とのオンライン会議やメールでのやり取り、海外出張だけでなく、外国人の同僚や上司と一緒に仕事をすることもあるでしょう。
日本人の顧客や市場が中心の企業であっても、いつ海外企業が市場に参入するか分かりませんし、外資系の企業に買収される可能性も十分にあります。
英語や外国語の勉強をして、外国人とコミュニケーションをとることができるようにするのは非常に大切です。しかし外国語を喋れるようになっただけで、異文化間コミュニケーションがスムーズに行くわけではありません。逆に外国語が得意だからこそ、思わぬ落とし穴にはまってしまうことがあります。
国内でのやり取りでも誤解や意見のすれ違いが頻繁に発生するのですから、異文化の企業や担当者とコミュニケーションを取る場合には、そのリスクが一層高まります。異文化間コミュニケーションでは「失敗から学ぶ」ことも必要ですが、社会人として自分の能力を最大限に発揮しながら仕事を行うには、異文化の環境の中で適切にビジネスを行う力が求められます。
「かつて海外に留学していたから」「英語は得意だから」というだけでは、必ずしもグローバルなビジネスで成功できるとは限りません。実際に社会人として様々な会議や交渉の席に参加してみると、海外経験のある人が必ずしも効果的なコミュニケーションをしているとは限らないのが現実です。
本コラムでは日本人が犯しやすい異文化間コミュニケーションのミスを解説するだけではなく、多くの日本人が知らない異文化間コミュニケーションのヒントを10回にわたってお伝えします。
国際語としての英語
異文化間コミュニケーションを行う場合には、言葉が大きな壁となります。
「国際語」とは「その言語を母国語としない人が、共通言語として意思疎通のために用いる」言語と定義されることが多く、日本語はその地位を確立するにはまだ程遠い感があります。
最近は中国語に注目が集まっていますが、まだ中国語を母国語としない人々が、中国語を共通言語として会話をするのは限られています。したがって、国際語としては英語が依然として非常に優位な地位にあるといえるでしょう。
異文化コミュニケーションのための英語
多くの日本人は中学校、もしくは小学校から何らかの形で英語に触れていますから、英語を使ったコミュニケーションの第1歩目は既に踏み出しています。しかし残念ながら、学校で学ぶ英語は正確性を追い求めるために、私達は「間違えてはいけない」という脅迫概念とすら思われる姿勢を身に着けてしまいがちです。冠詞や複数形、前置詞の使い方などに期を取られるあまり、せっかくの異文化間コミュニケーションの機会を逃してしまいます。
もちろん外国語は正しく喋れるのに越したことはありませんが、言語は手段でしかありません。「相手と話をしたい」「コミュニケーションを取りたい」という気持ちを持つことこそが、異文化間コミュニケーションの成功につながるでしょう。
初対面で使える英語フレーズ
初対面や慣れない相手にも、真摯に話しかけることが大切です。まだ大切な折衝が始まったわけではありませんから、積極的に挨拶してみましょう。
- Good morning, sir / ma’am.
- How are you this morning?
- Did you sleep well last night?
- (到着したばかりの人なら)How was your flight?
朝のミーティング前に外国人と会ったなら、このように声をかけてお互いの緊張をほぐすことができます。
前の日の夜に一緒に食事をしているなら、
I hope you enjoyed dinner last night.
と会話を切り出すのもいいでしょう。そうすれば、
I had Japanese food for the first time, and I liked it.
日本料理は初めてだったけど、おいしかったよ。
I particularly liked tempura.
てんぷらが特に気に入ったよ。
という風に会話が進むでしょう。
会議が始まる前に使える英語フレーズ
- We have a long day ahead of us.
- Let’s make it a productive day today.
- We have a lot to accomplish today.
- I’m sure we will have a fruitful discussion this morning.
これらの文章は、その日の会議について触れる方法の1つです。
最初から会議内容の細かい話をする必要はありません。会議室に入り、筆記用具を机の上に並べたりしている時にこのような会話をすれば、会議が始まって突然相手と話をしなければいけないより、緊張は少ないでしょう。
しかもこちらから話を進めていけば、交渉も有利に進めることができます。
もっとオープンにコミュニケーションしよう
海外のスーパーなどに行くと、必ずと言っていいほど、How are you?と店員に聞かれるでしょう。
そんなときにFine, thank you.とだけ言うのは簡単ですが、相手の名札に目をやって
How are you, Kim?(相手の名前)
と答えるだけで、ちょっとした会話ができます。
もっと怖がらずにいろんなところでオープンにコミュニケーションをとってみるといいでしょう。
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